京都国立博物館「平成知新館」の開館

2014年09月

京都国立博物館で13日、「平成知新館」がオープンした。1965年に建設された平常展示館を建て替えたもので、谷口吉生の設計による。地上4階、地下2階、展示面積約3,600㎡。開館記念展として「京(みやこ)へのいざない」(9月13日~11月16日)が、第1期「肖像画」、第2期「桃山 秀吉とその周辺」と二期に分けて開催された。

鷹野隆大作品への撤去指導

2014年08月

愛知県美術館で開催された「これからの写真」展(8月1日~9月28日)で、写真家鷹野隆大の作品の一部が、わいせつ物の陳列に当たるとして11日、愛知県警に撤去を求められた。作品に男性の性器が写っているという県警への匿名の通報を受けたもので、同館はすでにゾーニングや注意書き等の配慮を行なっていたが、部分的に作品を布等で覆うことで展示を継続、美術館における表現の自由のあり方をめぐり論議を呼んだ。

ヨコハマトリエンナーレ2014開催

2014年08月

第5回目となるヨコハマトリエンナーレはアーティスティック・ディレクターに美術家の森村泰昌を迎え、「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」をテーマに79名のアーティストが参加、1日から11月3日まで横浜美術館、新港ピアを主会場として行なわれた。富や情報が偏在する現代社会にあって見捨てられたモノや人々、場所を拾い上げるという着想で、国際展が全国に林立する状況に一石を投じる内容となった。

日展最終改革案を発表

2014年07月

公益財団法人日展は29日、前年に発覚した書の部門での入選数有力会派別事前配分問題を受けて、組織、審査員・審査、展覧会運営に関する最終改革案を発表した。外部審査員の導入や審査の全過程のビデオ記録等、厳正な審査のあり方が示され、また2014年度展覧会名称を「改組 新 第1回日展」と改めることとなった。

文化財防災ネットワーク推進本部の発足

2014年07月

独立行政法人国立文化財機構は23日、文化財防災ネットワーク推進本部を発足させた。これは東日本大震災等における文化財レスキュー事業等の経験をふまえ、大規模災害に対応した文化財等の救出・救援体制を確保するため、文化財等の防災に関するネットワークを構築するとともに、人材の養成、情報の収集・分析。発信を行なうもので、10月21日には東京国立博物館で第1回文化遺産防災ネットワーク推進会議を開催、文化財と防災に関する参画団体にネットワーク構築の必要性と今後の取り組みについて共通理解を求めた。

登録有形文化財登録の答申

2014年07月

文化審議会(会長:宮田亮平)は18日、1963年に建設された展望塔で、港湾都市神戸のシンボルとして親しまれる神戸ポートタワー(兵庫県神戸市)など166件の建造物を新たに登録有形文化財にするよう下村博文文部科学相に答申した。

人間国宝認定の答申

2014年07月

文化審議会(会長:宮田亮平)は18日、伝統的な色鍋島に、上絵付に白金を施すプラチナ彩等、新たな技法を加えて新境地を開いた十四代今泉今右衛門、室町時代から刀剣研磨を生業とした本阿弥家に伝わる伝統技法を体得し、国宝や重要文化財の刀剣研磨を多数手がけた本阿弥光洲、切嵌象嵌と接合(はぎあわ)せを駆使した現代的な作風で高い評価を得た山本晃、高度な指物技法を駆使し、素材の色彩を生かした造形で独自の作風を確立した木工芸の須田賢司を含む7名を新たに重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定するよう下村博文文部科学相に答申した。

第26回世界文化賞受賞者決定

2014年07月

世界の優れた芸術家を顕彰する高松宮殿下記念世界文化賞(主催:公益財団法人日本美術協会)の第26回受賞者が16日発表された。美術関係では、絵画部門でマルシャル・レイス(フランス)、彫刻部門でジュゼッペ・ペノーネ(イタリア)、建築部門でスティーブン・ホール(アメリカ)が受賞した。

第9回西洋美術振興財団賞受賞者決定

2014年07月

西洋美術の理解や研究発表などに貢献した展覧会に携わった個人・団体を顕彰する西洋美術振興財団賞の第9回目の受賞者が決定し、9日に発表された。個人に贈られる学術賞は牧口千夏・京都国立近代美術館研究員(「映画をめぐる美術―マルセル・ブロータースから始める」展に対して)、森園敦・長崎県美術館学芸員(「現代スペイン・リアリズムの巨匠:アントニオ・ロペス展」に対して)が、団体に贈られる文化振興賞は「あいちトリエンナーレ2013」の他、近年日本で開催される多くの映像展に機材提供や技術支援を行なっているNECディスプレイソリューションズが受賞した。

国宝・重要文化財109件所在不明

2014年07月

文化庁は4日、国の重要文化財指定を受けた美術工芸品のうち、国宝の短刀「銘国光」1件を含む109件が所在不明になっているとの調査結果を発表した。33件は盗難で、所有者の転居や死亡で所在が分からなくなった事例も多かった。文化庁は2015年度から、はがきやメールによる年1回の状況確認や、4年ごとに各都道府県の教育委員会と連携して現物確認を行なう方針を打ち出した。

富岡製糸場、世界遺産に決定

2014年06月

世界遺産一覧表への登録の可否を事前に審査する国連教育科学文化機関(ユネスコUNESCO)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモスICOMOS)は4月25日、世界の絹産業の発展に重要な役割を果たしたとして日本政府が推薦していた「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)について、世界遺産一覧表への登録を勧告した。これを受けて6月21日、カタールのドーハで開催されたユネスコの第38回世界遺産委員会で、文化遺産として世界遺産一覧表に登録することが決定した。

名勝・史跡指定の答申

2014年06月

文化審議会(会長:宮田亮平)は20日、東福寺本坊庭園(京都市)など5件を名勝に、「軍艦島」として知られる端島を含む高島炭鉱跡(長崎市)など9件を史跡に指定、今井氏庭園(長野市)など6件を登録記念物に登録、琵琶湖最北部にある菅浦の湖岸集落景観(滋賀県長浜市)を重要文化的景観に選定するよう下村博文文部科学相に答申した。高島炭鉱跡については、2015年のユネスコの世界文化遺産登録に向けて政府が推薦した「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の構成資産となっており、ユネスコの諮問機関による現地調査を前に、史跡指定で国による保護の体制を整えたもの。

「特別展 台北國立故宮博物院 神品至宝」の開催

2014年06月

24日より東京国立博物館で「特別展 台北國立故宮博物院 神品至宝」が開催された(9月15日まで)。台北にある國立故宮博物院の所蔵品を日本で本格的に紹介する初めての展覧会で、中国歴代の絵画、書跡、各種の器物、図書文献等が展示された。同展は九州国立博物館(10月7日~11月30日)に巡回した。

日本芸術院賞の選考見送り

2014年05月

日本芸術院(院長:三浦朱門)は21日、2013年度の芸術院賞受賞者を発表したが、美術部門の選考は見送られ、文芸部門と音楽・演劇・舞踊部門の選考結果のみの発表となった。2013年に過去の不正審査問題が発覚した日展の改革の行方をめぐり、文部科学省の意向を受けて投票を延期するなど美術部門の選考ができない事態に陥ったため。

国宝・重要文化財(建造物)指定の答申

2014年05月

文化審議会(会長:宮田亮平)は16日、京都市の本願寺御影堂と阿弥陀堂を国宝に、神戸女学院(兵庫県西宮市)や旧馬場家牛込邸(東京都新宿区)など建造物9件を重要文化財に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。また宮城県村田町の土蔵造りの街並みなど2地区を重要伝統的建造物群保存地区にすることも求めた。

読売あをによし賞受賞者決定

2014年05月

保存科学・修復の現場で優れた業績をあげた個人・団体を顕彰する読売あをによし賞(主催:読売新聞社、特別協力:文化財保存修復学会)の第8回目の受賞者として、本賞に布の原材料となる草の「からむし」を生産し、繊維を採取する技術を継承する昭和村からむし生産技術保存協会(福島県)、奨励賞に漆刷毛製作の泉清吉(埼玉県)、特別賞にNPO法人沖縄伝承話資料センター(沖縄県)が決定した。

「特別展 キトラ古墳壁画」の開催

2014年04月

22日より東京国立博物館で「特別展 キトラ古墳壁画」が開催された(5月18日まで)。奈良県高市郡明日香村にあるキトラ古墳の壁画は保存修理のため取り外され、修理作業が進められていたが、壁画片を画面として再構築する作業が本格化するのを前に、描かれていた四神のうち「朱雀」「白虎」「玄武」、十二支のうち「子」「丑」が展示された。同古墳壁画が明日香村以外の地で展示されたのは、これが初めて。

平等院鳳凰堂の落慶法要

2014年04月

56年ぶりの大規模修理をほぼ終えた京都府宇治市の平等院鳳凰堂(国宝)で2日、落慶法要が営まれ、翌日より約一年半ぶりに内部拝観が再開された。2012年に開始された修理では、傷んだ屋根瓦を光沢のない古色仕上げに替え、扉や柱を丹土(につち)で塗り直した。

高松塚壁画、保存・公開の方針決定

2014年03月

奈良県明日香村の高松塚古墳(国特別史跡)の壁画保存問題で、文化庁の検討会は27日、国宝の壁画について、2017年度までかかる見通しの修理が終了した後も当分の間は墳丘に戻さず、古墳の外で保存・公開する方針を決めた。カビ等を抑制する技術の確立が見込めず、また劣化した石材を石室の形に組み立てなおすのが困難であることが主な理由として挙げられた。

坂茂のプリツカー賞受賞

2014年03月

建築界のノーベル賞といわれ、優れた建築家に毎年贈られるプリツカー賞受賞者に坂茂が選ばれたことを、主催団体の米ハイアット財団が24日発表した。フランス北東部のポンピドゥーセンター分館をはじめとする創意工夫に富んだ設計とともに、世界中の被災地を回り、住民らと協力して低コストで再利用可能なシェルターや住宅を設計・建築したことが評価された。

to page top