マチス展

1981年03月

ピカソと共に20世紀を代表する画家のひとり、アンリ・マチスの展覧会が、20日から5月17日まで東京国立近代美術館で開催された。マチスの大規模な展覧会としては我国で30年ぶりで、初期から晩年までの油彩約80点、デッサン・彫刻・切り絵・版画など約70点が世界各地から集められた。同展は引続き京都国立近代美術館で開催された。

吉原治良賞美術コンクール展新設

1981年03月

大阪府立現代美術センターは、新しい芸術の創造と発表の機会として、今年1月吉原治良賞美術コンクール展の新設を発表したが、同展は16日から4月4日まで開催され、吉原治良賞に平井晋一「Frame Work」が選ばれた。

毎日広告デザイン賞、ID賞決定

1981年03月

第48回毎日広告デザイン賞が12日発表され、第1部(一般公募、広告主課題)の特選一席に「サントリーリザーブ」、特選二席に「資生堂シャワーコロン」、第3部(広告主参加作品)特選一席にカゴメ(株)、特選二席にサントリー(株)、資生堂(株)、西武百貨店(株)、伊勢丹(株)、西武流通グループがそれぞれ選ばれた。第2部特選は該当なし。 また第29回毎日ID(インダストリアル・デザイン)賞は18日発表され、特選一席に石田豊樹、特選二席には山口彰・浅井謙次、小路隆・井上義昭が決定した。

日本芸術院賞決定

1981年03月

日本芸術院(有光次郎院長)は3日、昭和55年度(第37回)の恩賜賞(小坂奇石、書道)、芸術院賞の受賞者を内定した。第1部(美術)芸術院賞受賞者は次の通り。 加倉井和夫・日本画(55年日展出品作「青苑」に対し)、楢原健三・洋画(55年日展出品作「漁港夜景」に対し)、野々村一男・彫刻(55年日展出品作「物とのはざま」に対し)、浅蔵五十吉・陶芸(55年日展出品作「佐渡の印象」飾皿連作に対し)、大江宏・建築(丸亀武道館など建築設計の業績に対し) 恩賜賞を含め、美術部門の6分野から揃って受賞者が出たのは初めて。

ピカソ展

1981年03月

ピカソの二男クロードと二女パロマが相続した作品遺産の中から、初公開の作品約100点を中心に展観した「ピカソ秘蔵のピカソ展」が、5日から4月7日まで新宿・伊勢丹で開催された。出品作品は油彩68点、版画9点、デッサン・水彩14点、彫刻3点で、同展は以後各地を巡回した。

安井賞決定

1981年02月

具象洋画の新人登竜門として第24回を迎えた今回は、安井賞に有元利夫の「室内楽」が選ばれ、水出陽平「一列」が佳作賞となった。この2点を含む63作家65点の入選作品は、28日から3月17日まで池袋・西武美術館で展覧され、以後各地を巡回した。

芸術選奨決定

1981年02月

昭和55年度(第31回)の芸術選奨文部大臣賞12名、新人賞11名が、28日決定した。美術部門では、洋画の杉全直、彫刻の向井良吉が文部大臣賞に選ばれ、前者は「1938―1975杉全直展」により多年の抽象表現追求の軌跡を示したとして、また後者は「楽器の中から…向井良吉彫刻展」で楽器の中に人間的生命を見る独自の芸術的境地を開いたとして、今回の受賞となった。

ヨーロッパ版画名作展

1981年02月

百万点を越える版画を所蔵するアルベルティーナ美術館(ウィーン)から、デューラー、レンブラント、ゴヤ、ピカソなど、15世紀から近代までのヨーロッパ版画史における代表的作家の作品134点を厳選し陳列した展覧会が、7日から3月22日まで国立西洋美術館で開催された。

高松塚古墳壁画の修復終了

1981年02月

昭和の保存技術の粋を結集し、8年間にわたって文化庁が進めてきた高松塚古墳の壁画の修復作業が、18日ほぼ終了した。また同古墳から出土した海獣葡萄鏡が、中国・西安市にある唐代・神功2(698)年の墓から出土した鏡と同鋳型であることが確認され、高松塚古墳の築造年代に関する重要な判定資料となった。

八木一夫展

1981年02月

前衛陶芸グループ「走泥社」の創立をはじめ、現代陶芸に大きな足跡を残した八木一夫の回顧展が、24日から3月29日まで京都国立近代美術館で開催された。同展は引続き東京国立近代美術館でも開催。

1万4千年前の刻礫発見

1981年01月

静岡県尾上イラウネ遺跡で22日、礫群の中に線刻のある礫1個が見つかった。奈良国立文化財研究所の調査で、1万4千年から1万6千年前の我国最古の線刻礫であることが判明し、線刻は人間が弓でシカを射ている姿を描いたものらしいことがわかった。

クリムト展

1981年01月

ウィーン世紀末芸術の代表的画家グスタフ・クリムトの油彩・デッサン・ポスターなど1881年から没年までの作品120余点を公開した展覧会が、29日から2月24日まで新宿・伊勢丹で開催された。クリムト展は日本では初紹介。

毎日芸術賞決定

1981年01月

第22回の毎日芸術賞が1日発表され、建築部門で大高正人が受賞した。受賞の対象となったのは昭和54年の群馬県立歴史博物館。今回美術部門からの受賞はなかった。

山種美術館賞決定

1981年01月

昭和46年以来隔年制で実施されている山種美術館賞は第6回目を迎え、15日に行われた選考委員会の結果、大賞に仲村進「西に向う牛群」、優秀賞に岡村倫行「砂に」林功「汎」がそれぞれ選ばれた。尚、同賞展は2月7日から3月29日まで山種美術館で開催された。

to page top