第27回平櫛田中賞受賞者決定

2015年03月

日本の彫刻界の振興と平櫛田中の業績の後世への継承を期して設けられた平櫛田中賞(主催:岡山県井原市)の第27回目の受賞者は黒蕨壮に決定したことが10日に発表された。木彫の魅力を最大限に活かし、人間と彫刻との関係を真摯に追求した造形が評価された。

美術出版社の民事再生法適用申請

2015年03月

月刊誌『美術手帖』をはじめとする美術関連の雑誌や書籍を長らく扱ってきた株式会社美術出版社は4日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。多額の負債に加え、業界全体の不振で出版事業の売り上げが落ち込んだことが原因。5月にはカルチュア・コンビニエンス・クラブ子会社のカルチュア・エンタテインメントが新たなスポンサーとして選定され、新会社として事業が継続されることとなった。

「檜図屏風」修理完了

2015年02月

狩野派の絵師、狩野永徳の筆とされる「檜図屏風」(国宝)の本格修理が完了し、同作品を所蔵する東京国立博物館で17日から3月15日まで一般公開された。修理は1年半をかけて行なわれ、中央部に生じていた図柄のずれの解消や保存の安全性向上のため、八曲一隻の状態から四曲一双に仕立て直された。また従来、同作品は豊臣秀吉によって造営された八条宮邸の襖を飾ったと推測されてきたが、今回の修理で、本紙裏に残る雲母桐文様が他の八条宮家由来の唐紙文様と一致することが判明し、八条宮邸が完成し永徳が急逝した1590(天正18)年の作である可能性が高まった。

国宝・重要文化財、新たに72件所在不明

2015年01月

国の重要文化財指定を受けた美術工芸品が所在不明になっている問題で、文化庁は21日、新たに国宝の刀「名物稲葉江」と太刀「銘吉平」2件を含む72件が所在不明になっているとの第2次調査結果を発表した。所在不明は2014年7月の第1次調査の判明分と合わせて計180件(うち国宝3件)となった。

毎日芸術賞受賞者決定

2015年01月

芸術文化における優れた業績を顕彰する毎日芸術賞(主催:毎日新聞社)の第56回目の受賞者が1日に発表され、美術Ⅰ部門(絵画・彫刻・工芸・グラフィック)で陶芸の隠﨑隆一(菊池寛実記念智美術館「隠﨑隆一事に仕えて」展に対して)、美術Ⅲ部門(書道)で書の船本芳雲(横浜・そごう美術館「沁みいる故郷船本芳雲書展」に対して)が受賞した。

朝日賞受賞者決定

2015年01月

2014年度朝日賞(主催:朝日新聞文化財団)の受賞者が決定した。美術関係では建築家の坂茂が「斬新な発想に基づく設計活動と建築による被災地支援」により受賞した。

VOCA賞受賞者決定

2014年12月

平面美術の若手作家を奨励するVOCA賞の受賞者は「Hundred Layers of Colors」を制作した小野耕石に24日決定した。VOCA奨励賞は岸幸太と水野里奈、佳作賞は松岡学と松平莉奈、大原美術館賞は川久保ジョイにそれぞれ贈られることとなった。受賞作等を展示するVOCA展2015は2015年3月15日から3月30日まで東京都の上野の森美術館で開催された。

日本イコモス賞の創設、受賞者の決定

2014年12月

日本国内の国際記念物遺跡会議(イコモスICOMOS)会員が組織する日本イコモス国内委員会は建造物、伝統的建造物群、文化的景観、遺跡である記念物及び歴史風土の保存、保全及び活用の振興を図るため、日本イコモス賞および若手研究者の育成と研究の奨励を目的とした日本イコモス奨励賞を創設した。13日に受賞者が発表され、日本イコモス賞に東京駅丸の内駅舎保存復原設計監理総括の田原幸夫、およびわが国の文化財庭園を保護し、維持管理する技術を後世に伝承する活動を続けてきた文化財庭園保存技術者協議会(代表:水本隆信)、日本イコモス奨励賞に『建築保存概念の生成史』(中央公論美術出版、2013年)を著した清水重敦が選ばれた。

文化庁メディア芸術祭、受賞作品決定

2014年11月

文化庁は28日、国内外の優れた映像作品などを表彰する第18回文化庁メディア芸術祭の受賞作品を発表した。エンターテインメント部門は地図と位置情報を融合した米国の携帯端末用ゲーム「Ingress」、アニメーション部門は少女の心の傷を描いたロシアの短編アニメ「The Wound」、マンガ部門は津原泰水の短編を原作とした近藤ようこの「五色の舟」がそれぞれ大賞を受賞した。アート部門は大賞該当作がなかった。

日本芸術院新会員の選考見送り

2014年11月

日本芸術院(院長:黒井千次)は26日、芸術活動に顕著な功績があったとして新たに4名を同院新会員に選出したと発表した。ただし美術部門からの会員選出は、日展の不正審査問題を考慮し、見送られた。

東京都庭園美術館のリニューアルオープン

2014年11月

東京都庭園美術館が約3年にわたる大規模な改修工事を経て、22日にリニューアルオープンした。旧朝香宮邸を継承した本館は大規模な設備更新の他、当時の資料を入念に調査し1933年建設当時の姿に近づけた。また本館に隣接して新たに建設された新館には現代的なホワイト・キューブの展示室を設置、写真家・現代美術家の杉本博司がアドバイザーとしてその構想に参加した。リニューアル記念展として、本館では「アーキテクツ/1933/Shirokane アール・デコ建築をみる」、新館では「内藤礼 信の感情」が開催された(11月22日~12月25日)。

登録有形文化財登録の答申

2014年11月

文化審議会(会長:宮田亮平)は21日、モダニズム建築で知られる吉村順三の設計で1955年に建てられたピアニスト園田高弘夫妻の自宅兼スタジオである旧園田家住宅スタジオ(東京都目黒区)など133件の建造物を新たに登録有形文化財にするよう下村博文文部科学相に答申した。

名勝・史跡指定の答申

2014年11月

文化審議会(会長:宮田亮平)は21日、東京大学の迎賓施設に利用されている旧加賀藩主邸庭園の懐徳館庭園(東京都文京区)など10件を名勝に、明治時代に首都防衛のために築かれた東京湾要塞跡の二つの砲台跡(神奈川県横須賀市)など13件を史跡に指定、南昌荘庭園(岩手県盛岡市)など5件を登録記念物に登録、三角浦の文化的景観(熊本県宇城市)など3件を重要文化的景観に選定するよう下村博文文部科学相に答申した。

第26回倫雅美術奨励賞受賞者決定

2014年11月

優れた美術評論や美術史の研究を顕彰する倫雅美術奨励賞(主催:公益信託倫雅美術奨励基金)の第26回目の受賞者が発表され、美術史研究部門は田中修二(大分大学准教授)で、『近代日本彫刻集成』第3巻(国書刊行会)の編者を務めたことが評価された。美術評論部門は荒木夏実(森美術館キュレーター)で、同館で開催された「ゴー・ビトゥイーンズ展 こどもを通して見る世界」の企画とカタログ論文が評価された。

第36回サントリー学芸賞受賞者決定

2014年11月

第36回サントリー学芸賞(主催:サントリー文化財団)が12日に発表、美術関係では歴史・思想部門で本田晃子(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター共同研究員)の『天体建築論 レオドニフとソ連邦の紙上建築時代』(東京大学出版会)が受賞した。

文化勲章受章者、文化功労者決定

2014年10月

政府は24日、2014年度の文化勲章受章者7名と文化功労者17名を決定した。美術関係では、洋画家の野見山暁治が文化勲章受章者に、洋画家の絹谷幸二、漫画家のちばてつやが文化功労者に選ばれた。

国宝・重要文化財(建造物)指定の答申

2014年10月

文化審議会(会長:宮田亮平)は17日、6月に世界文化遺産に登録された旧富岡製糸場(群馬県富岡市)の建物3棟を国宝に、昭和前期に建てられた名古屋市庁舎や愛知県庁舎(いずれも名古屋市)など9件を重要文化財に指定し、長野県千曲市の商家町を重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう、下村博文文部科学相に答申した。

第26回国華賞受賞者決定

2014年10月

日本・東洋美術に関する優れた研究を対象とする第26回国華賞は、泉万里(静岡県立美術館)の著書『中世屏風絵研究』(中央公論美術出版、2013年)と笠嶋忠幸(出光美術館)の著書『日本美術における「書」の造形史』(笠間書院、2013年)に、国華奨励賞は伊藤久美(東北大学)の論文「明恵上人樹上坐禅像に関する一考察」(『美術史』175号、2013年)に、国華展覧会図録賞はラワンチャイクン寿子(福岡アジア美術館)他による『官展にみる近代美術』展図録(福岡アジア美術館他、2014年)に贈られることが決定した。

上田市立美術館開館

2014年10月

長野県上田市に2日、上田市立美術館(館長:滝澤正幸)が開館した。上田で活躍した洋画家・版画家の山本鼎の顕彰に努めてきた山本鼎記念館を継承。同日に開館した上田市交流文化芸術センターも含めた施設「サントミューゼ」の設計は柳澤孝彦による。企画展示室(面積424㎡)、常設展示室(面積272㎡)の他、市民アトリエ・ギャラリーやアトリエ、子どもアトリエを設置し、市民の創作活動や展示発表の場としての機能を果たす。開館記念展として「山本鼎のすべて」(10月2日~11月9日)が開催された。

「菱田春草」展の開催

2014年09月

23日より東京国立近代美術館で「菱田春草」展が開催された(11月3日まで)。菱田春草の生誕140年を記念して開催された同展では、「王昭君」「落葉」「黒き猫」といった代表作をはじめとする108点が展示、また色材の科学調査や、新資料の発見による各作品の制作時期の見直し等、準備段階での研究成果が反映された内容となった。

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