第一部会の運動 

記事番号:00001
年月:1936年01月

新帝展の機構に対する不満から、旧臘東京在住の旧帝展無鑑査の日本画家達に依つて組織された第一部会では、予て今春の帝展開催に反対し、帝国美術院を再改組すべしとの要求を示してゐたが、それと共に本年五月同会自ら展覧会を開催することとなり、一月六日展覧会規定起草委員会を開いて其の原案を作製した。同八日午後銀座皆川ビルに第一部会総会を開催、右規定を審議決定したが、会期を定むるに至らなかつた。又同会の主眼とする新帝展改革運動に就いては、協議の結果左の如き試案を決議し、要求貫徹の為に、飛田周山町田曲江野田九浦島田墨仙矢沢弦月勝田蕉琴吉村忠夫、小泉勝爾、水上泰生の九名を実行委員に挙げて、文部当局、帝国美術院会員等を歴訪せしめ、運動を継続することとなつた。 「現下書壇の混乱状態に処すべき試案 一、帝国美術院は日本美術の最高諮問機関とすること 一、帝院は各在野団体の展覧会に対し補助奨励をなすこと 一、旧帝展を今後一在野団体と認むべきこと 一、帝院は週期的に各団体の綜合展覧会を開催すること 以上の件会員会議に於て実行決定せられたきこと 第一部会」

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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