松本竣介
自由美術家協会会員松本竣介は6月8日肺炎のため東京都新宿区の自宅で37才で夭折した。明治45年4月19日東京青山に生れ、学齢前郷里盛岡に移る。盛岡中学卒業後昭和4年上京、太平洋画会研究所に入所し、昭和10年第22回二科展に初入選以来昭和19年解散まで毎回出品を続け、その間15年第27回展に特待賞をうけ翌16年度同展で会友に推挙された。18年新人画会を同志8人と結成し翌19年迄3回展覧会を催した。戦後21年美術家組合を提唱、戦争に疲れ沈退した全日本美術家の提携再起を促した。22年自由美術家協会に新人画会のメンバーと共に参加したが、翌23年5月毎日新聞主宰連合展出品の「彫刻と女」「建物」を絶作として同展開催中発病、間もなく没した。西欧近代絵画によつて培われた高い知性を基盤として近代的なモチーフを内面的に扱いユニークな作風を築きつつあつた惜しい作家であつた。
出 典:『日本美術年鑑』昭和22~26年版(137頁)登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)
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例)「松本竣介」『日本美術年鑑』昭和22~26年版(137頁)
例)「松本竣介 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8695.html(閲覧日 2024-10-12)
例)「松本竣介」『日本美術年鑑』昭和22~26年版(137頁)
例)「松本竣介 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8695.html(閲覧日 2024-10-12)
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- ■美術界年史(彙報)
- 1953年05月 国立近代美術館買入れ作品決定
- 1986年04月 松本竣介展
- 1999年09月 1930年代をみなおす二つの展覧会開催
- 2001年10月 岩手県立美術館開館
- 2012年04月 「松本竣介展」の開催
- ■物故者記事
- 中野淳 朝日晃 小嶋悠司 ドナルド・フレデリック・マッカラム 赤穴宏 大川栄二 中山公男 村上善男 大野五郎 舟越保武 糸園和三郎 麻生三郎 吉井忠 難波田龍起 末松正樹 井上長三郎 多賀谷伊徳 土方定一 寺田政明 長谷川仁 鶴岡政男 佐波甫
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