1930年代をみなおす二つの展覧会開催

記事番号:04482
年月:1999年09月

30年代の美術をみなおそうとする展覧会として、「危機の時代と絵画 1930-1945」展が、3日から愛知県美術館で、また「20世紀日本美術再見Ⅲ 1930年代」展が、4日から三重県立美術館(会期、11月7日)でそれぞれ開催された。前者は、第二次世界大戦に向かう時代を、「危機の時代」としてとらえ、国吉康男、靉光松本竣介など13人の画家たちの作品82点を精選して構成した。また、展覧会シリーズとしての後者は、30年代を、モダニズムと「日本的」と称される表現との両極を視野にいれて、絵画、彫刻、デザイン、工芸、写真、建築と、400点をこえる作品によって総合的に回顧をこころみたものであった。同時代をあつかいながら、対照的な構成であったが、時代の様相の深さを知るうえで貴重な機会となった。

登録日: 2014年04月14日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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