国宝・重要文化財指定の答申

2013年02月

文化審議会(会長:宮田亮平)は27日、鎌倉時代に活躍した仏師、運慶の「木造不動明王立像および二童子像」(静岡県・願成就院蔵)や快慶の「木造騎獅文殊菩薩像および脇侍像」(奈良県・文殊院蔵)、平安時代から明治時代の史料「醍醐寺文書聖教」(京都府・醍醐寺蔵)の3件を国宝に、江戸時代の絵師狩野探幽の「紙本金地着色四季松図」(京都府・大本山大徳寺蔵)など50件を重要文化財に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。

第26回平櫛田中賞受賞者決定

2013年02月

日本の彫刻界の振興と平櫛田中の業績の後世への継承を期して設けられた平櫛田中賞(主催:岡山県井原市)の第26回目の受賞者は大平實に決定したことが26日に発表された。広い視野に立つ彫刻造形と、これまでの経験豊富な仕事が評価された。

対馬で盗難の仏像返還差し止め

2013年02月

長崎県対馬市で盗まれ韓国で見つかった仏像について、韓国中部の大田地方裁判所が韓国政府による日本への返還を当分差し止める内容の仮決定を出した。これは2012年10月に対馬の寺社で韓国人窃盗団により盗まれた文化財のうち、観音寺が所蔵する長崎県指定有形文化財の観世音菩薩坐像について、韓国中部、瑞山にある浮石寺が同像は14世紀に同寺で作られたが倭寇に略奪されたと主張し、日本に渡った経緯が判明するまで同像返還の禁止を求める仮処分を申請していたもの。これに対し、6月に対馬市長が韓国文化財庁へ返還を要請した。

「具体:素晴らしい遊び場所」展の開催

2013年02月

15日よりニューヨーク、グッゲンハイム美術館で「具体:素晴らしい遊び場所(Gutai:Splendid Playground)」展が開催された(5月8日まで)。関西で1954年から72年まで活動を展開した具体美術協会の回顧展で、初期の実験的作品から後期のインターメディアな作品まで全活動期を包括的に紹介、海外で評価の高い同協会の活動をあらためて見直す機会となった。

第38回木村伊兵衛写真賞受賞者決定

2013年02月

写真家木村伊兵衛の業績を記念し、優れた新人写真家に贈られる木村伊兵衛写真賞(主催:朝日新聞社、朝日新聞出版)の第38回目の受賞者が6日に発表され、菊地智子と百々新に決定した。受賞対象は菊地が「I and I」(グループ展「日本の新進作家vol.11 この世界とわたしのどこか」から。東京都写真美術館)、百々が写真集『対岸』(赤々舎)および写真展「対岸」(銀座ニコンサロン他)。

国際美術史学会、鳴門コロキウム2013の開催

2013年01月

国際美術史学会(CIHA)のコロキウム「洋の東西の美術における複製(Between East and West:Reproductions in Art)」がCIHA国内委員会、大塚国際美術館、日本美術史学会の主催で、15日から18日まで徳島県鳴門市の大塚国際美術館で開催された。日本での開催は1991年東京でのコロキウム以来22年ぶり。「西洋美術」「東アジアと日本の美術」「美術史における比較と文化交流のアプローチ」の3セクションから構成され、国内外の研究者が参加、「複製」に関する世界最新の研究成果を集約する催しとなった。

「実験工房展 戦後芸術を切り拓く」の開催

2013年01月

12日より神奈川県立近代美術館(鎌倉)で「実験工房展 戦後芸術を切り拓く」が開催された(3月24日まで)。1951年に美術、音楽、照明、文学などジャンルを超えたグループとして結成された若手芸術家の集団、実験工房を総合的に紹介するもので、複数の表現領域を横断した活動だったため、これまで検証の遅れていた同集団の全貌が明らかにされた。同展はいわき市立美術館(4月20日~6月2日)、富山県立近代美術館(7月13日~9月8日)、北九州市立美術館分館(10月5日~11月10日)、世田谷美術館(11月23日~2014年1月26日)に巡回した。

毎日芸術賞受賞者決定

2013年01月

芸術文化における優れた業績を顕彰する毎日芸術賞(主催:毎日新聞社)の第54回目の受賞者が1日に発表され、美術関係では、画家の辰野登恵子(「与えられた形象」展および「辰野登恵子 秋の有隣荘特別公開」に対して)が受賞した。また特別賞に写真家の荒木経惟(「荒木経惟写真集展 アラーキー」で示した「写真集文化」の確立に対して)が選ばれた。

登録有形文化財登録の答申

2012年12月

文化審議会(会長:宮田亮平)は14日、戦後日本の復興と高度経済成長の象徴として親しまれてきた東京タワー(東京都港区)や1933年に建てられたアールデコ風の住宅である旧岡田家住宅母家(北海道旭川市)、1811年完成の浄土真宗寺院である蓮慶寺本堂(愛知県阿久比町)、高さ44mで現役の灯台では国内最高の出雲日御碕灯台(島根県出雲市)など126件の建造物を登録有形文化財にするよう田中真紀子文部科学相に答申した。

VOCA賞受賞者決定

2012年12月

平面美術の若手作家を奨励するVOCA賞の受賞者は「あの日の眠りは確かに熱を帯びていた」を制作した鈴木紗也香に10日決定した。VOCA奨励賞は柴田麻衣と平子雄一、佳作賞は大﨑のぶゆきと吉田晋之介、大原美術館賞は佐藤翠にそれぞれ贈られることとなった。受賞作等を展示するVOCA展2013は2013年3月15日から3月30日まで東京都の上野の森美術館で開催された。

芸術院新会員決定

2012年11月

日本芸術院(院長:三浦朱門)は30日、芸術活動に顕著な功績があったとして新たに8名を同院新会員に選出したと発表、美術関係では日本画の山崎隆夫、洋画の池口史子、彫塑の神戸峰男、書の井茂圭洞が選ばれた。12月15日付で田中真紀子文部科学相により発令された。

第24回倫雅美術奨励賞受賞者決定

2012年11月

優れた美術評論や美術史の研究を顕彰する倫雅美術奨励賞(主催:公益信託倫雅美術奨励基金)の第24回目の受賞者が発表され、美術史研究部門は蔵屋美香(東京国立近代美術館美術課長)で、「ぬぐ絵画―日本のヌード1880-1945」展の企画と図録論文が評価された。美術評論部門は成相肇(東京ステーションギャラリー学芸員)で、前任の府中市美術館が昨年度に開催した「石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行」展の企画と図録論文が評価された。

「TOKYO1955-1970:新しい前衛」展の開催

2012年11月

18日よりニューヨーク近代美術館で「TOKYO1955-1970:新しい前衛」展が開催された(2013年2月25日まで)。1960年代を中心とする東京で繰り広げられた前衛的な試みを、多様なメディアの作品を通して紹介する内容で、日本戦後美術史への関心と研究が米国を中心に近年高まりを見せる中での本格的な展観となった。

名勝・史跡指定の答申

2012年11月

文化審議会(会長:宮田亮平)は16日、安珍・清姫伝説の舞台になった道成寺境内(和歌山県日高川町・御坊市)など8件を史跡に、旧関山宝蔵院庭園(新潟県妙高市)など3件を名勝に指定するよう田中真紀子文部科学相に答申した。また瓢箪島(広島県尾道市、愛媛県今治市)など3件を登録記念物に、最上川の流通・往来および左沢町場の景観(山形県大江町)を重要文化的景観にするよう答申した。

第34回サントリー学芸賞受賞者決定

2012年11月

第34回サントリー学芸賞(主催:サントリー文化財団)が13日に決定、美術関係では芸術・文化部門で水野千依『イメージの地層』(名古屋大学出版会)が受賞した。

文化勲章受章者、文化功労者決定

2012年10月

政府は30日、2012年度の文化勲章受章者6名と文化功労者15名を決定した。美術関係では、美術評論家の高階秀爾、日本画家の松尾敏男が文化勲章受章者に、画家・絵本作家の安野光雅、日本画家の中路融人、アニメ映画監督の宮崎駿が文化功労者に選ばれた。

重要文化財(建造物)指定の答申

2012年10月

文化審議会(会長:宮田亮平)は19日、昭和初期に整備された旧佐渡鉱山採鉱施設(新潟県佐渡市)など建造物6件を重要文化財に指定し、江戸時代~昭和初期に建てられた町屋が残る富山県高岡市の金屋町地区など4地区を重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう、田中真紀子文部科学相に答申した。

第24回国華賞受賞者決定

2012年10月

日本・東洋美術に関する優れた研究を対象とする第24回国華賞は、肥田路美・早稲田大学教授の著書『初唐仏教美術の研究』(中央公論美術出版、2011年12月)、塚本麿充・東京国立博物館研究員の論文「皇帝の文物と北宋初期の開封」(『美術研究』404・406号、2011年8月・2012年3月)に贈られることが決定した。

日中関係の悪化による美術展の中止

2012年10月

9月の尖閣諸島国有化により日中関係が悪化する中、東京藝術大学大学美術館で10日より開催が予定されていた東京藝術大学・中央美術学院交流展「東京 北京 現代アート 紙非紙 2012」が、中国側からの作品運搬及び参加作家の訪日が困難となり、中止となった。また23日から北京の中国国家博物館で予定されていた日中の美術関係者による交流展「日中美術展」も開催が中止された。

「維新の洋画家 川村清雄」展の開催

2012年10月

8日より東京都江戸東京博物館で特別展「維新の洋画家 川村清雄」が開催された(12月2日まで)。海外で本格的な油彩画技法を学びながら江戸文化に根ざした日本的な洋画を制作した川村清雄の画業を検証する同展は、遺族から同博物館等へ寄贈された膨大な関係資料をもとに構成され、フランス、オルセー美術館が所蔵する「建国」といった在外の川村作品も交えた展観となった。同展は静岡県立美術館(2013年2月9日~3月27日)に巡回した。

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