- 本データベースは東京文化財研究所刊行の『日本美術年鑑』に掲載された彙報・年史記事を網羅したものです。
- 現在、2019年/平成31(令和元)年まで公開しています。(記事件数 5,450 件)
芸術院賞、恩賜賞決る
1950年03月日本芸術院では二七日、二四年度芸術院賞受賞者七名と本年度から新設の恩賜賞受賞者一名を決定した。
創芸協会結成
1950年03月緑巷会神津港人は同会を解散して新たに総合美術団体創芸協会を結成した。
中尊寺遺体調査開始
1950年03月朝日新聞社文化事業団は、中尊寺藤原清衡、基衡、秀衡三代の遺体を調査し保存措置を講ずるため学術調査団を組織して現地に派遣、二十三日調査を開始した。
一九四九年選抜第一回秀作展開催
1950年03月昨年度の各種展覧会に公表されたものの中から秀作、問題作として話題を投げたものばかりを約一三〇点選び三日より日本橋三越において展観した。
二科美術研究所開設
1950年03月二科会では杉並区久我山に研究所を開設した。
日本美術家連盟関西支部設置
1950年02月松園賞設定
1950年02月上村松園とその芸術展を記念して毎日新聞社では女流作家の向上に寄与するため松園賞を設定した。選考委員には山本丘人、福田平八郎、山口蓬春、上村松篁が当たることになつた。
現代美術展の出品画焼失
1950年02月文部省主催現代美術展の出品画が二七日朝運搬途中路上で焼失した。通行人の煙草の火が原因らしいとされた。絵は森田沙伊「カナリヤ」等四点。
上村松園とその芸術展開催
1950年02月毎日新聞社主催により二二日より日本橋高島屋で松園の初期より晩年に至る代表的作品を百十数点が展観された。女史の全貌を知るにたる意義ある陳列であつた。
夏島貝塚を試掘
1950年02月縄文文化研究の資料として戦前から注目されていた横須賀追浜の夏島貝塚は総司令部ダウンズ中尉の協力により明大考古学教室の手で二〇・二一両日にわたり試掘された。
第二回日本アンデパンタン展開催
1950年02月読売新聞主催第二回日本アンデパンタン展が一八日より都美術館で開かれた。
国宝長楽寺焼失
1950年02月一二日千葉県印旛郡大森町国宝長楽寺観音堂から出火、同建物を全焼した。
湯島聖堂の孔子像盗まる
1950年02月湯島聖堂内大成殿孔子廟から大正天皇御下賜の孔子像二体が九日窃取され、数日後国電内で発見された。
藤田嗣治アメリカより渡仏
1950年02月最近ニユーヨークで十ケ月間にわたり個展を開き好評を博した藤田嗣治は四日英国からル・アーゲル港に到着した。
京都輸出美術工芸作家協会常設館開設
1950年01月同館は四条柳馬場東入ル京都貿易館内に開設された。
京都工芸美術総合研究所作品陳列所新設
1950年01月同陳列所は四条通り河原町西入パン・アメリカン二階に新設された。
九室会再発足
1950年01月戦前一時中断されていた二科会の前衛派集団九室会が再組織され、機関誌「ニユーアート」を発刊する。
日月社結成
1950年01月伊東深水の青衿会、児玉希望の国風会は発展的解消を遂げ、伊東、児玉両名を顧問に両塾の代表作家ならびに各方面の同志を会員として日月社が結成された。
幼児画家の個展
1950年01月六歳の西田絃、四歳の矢野目清彦らが個展をひらき街の話題となつた。