文化庁、日展の後援再開
2015年09月公益社団法人日展が運営する公募展の日展第5科、書の篆刻部門において、2013年に不正審査が発覚した問題で、文化庁は見送ってきた後援を2015年度より復活し、文部科学大臣賞を再開することを決めた。また日本芸術院に対し、日展審査員経験者を新会員候補の対象外とするよう要請してきたが、2015年度より通常の選考に戻すよう伝えた。 (English)
公益社団法人日展が運営する公募展の日展第5科、書の篆刻部門において、2013年に不正審査が発覚した問題で、文化庁は見送ってきた後援を2015年度より復活し、文部科学大臣賞を再開することを決めた。また日本芸術院に対し、日展審査員経験者を新会員候補の対象外とするよう要請してきたが、2015年度より通常の選考に戻すよう伝えた。 (English)
大分県大分市の中心市街地に24日、大分県立美術館(館長:新見隆)が開館した。坂茂による設計で、地下一階、地上三階(一部四階)建て。所蔵作品は約5000点で、3月に閉館した大分県立芸術会館から引き継いだ、田能村竹田、朝倉文夫、福田平八郎、髙山辰雄といった大分ゆかりの作家による作品が中核をなす。開館記念展として「モダン百花繚乱「大分世界美術館」」(4月24日~7月20日)、「「神々の黄昏」―東西のヴィーナス出会う世紀末、心の風景、西東」(10月31日~2016年1月24日)が開催された。 (English)
日本画家東山魁夷の業績を称え、次代を担う日本画家を表彰するために創設された東山魁夷記念日経日本画大賞の第6回大賞受賞作に、岩田壮平の「雪月花時最憶君―花泥棒」が選出された。また選考委員特別賞には谷保玲奈の「繰り返される呼吸」とマツダジュンイチの「刻」が選ばれた。同受賞作を含む入選作による展覧会は、5月28日から6月7日まで上野の森美術館で開催された。 (English)
保存科学・修復の現場で優れた業績をあげた個人・団体を顕彰する読売あをによし賞(主催:読売新聞社、特別協力:文化財保存修復学会)の第9回目の受賞者として、本賞に「本瓦葺」の国選定保存技術保持者で、数多くの古代瓦の復元を手がけた山本清一(奈良県)、奨励賞に有田焼など陶磁器用和絵の具を製造する辻昇楽(佐賀県)、特別賞に雅楽の振興と普及に取り組む公益社団法人南都楽所(奈良県)が決定した。 (English)
文化審議会(会長:宮田亮平)は15日、近世城郭最盛期の松江城天守(松江市)を国宝に、現在は東京都庭園美術館として利用されている旧朝香宮邸(東京都港区)など建造物9件を重要文化財に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。また山梨県甲州市塩山下小田原上条地区を重要伝統的建造物群保存地区に選定することも求めた。 (English)
日本の彫刻界の発展に貢献する目的で創設された中原悌二郎賞(主催:北海道旭川市・同市教育委員会)の選考が16日に行なわれ、第39回目の受賞作が戸谷成雄の「漢詩的」に決定した。 (English)
西洋美術の理解や研究発表などに貢献した展覧会に携わった個人・団体を顕彰する西洋美術振興財団賞の第10回目の受賞者が決定した。個人に贈られる学術賞は荒木夏実・森美術館キュレーター(「ゴー・ビトゥイーンズ展」に対して)、古谷可由・ひろしま美術館学芸部長(「オランダ・ハーグ派展」と「ノルマンディー展」に対して)、蔦谷典子・島根県立美術館学芸課長(「水辺のアルカディアピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」展に対して)が、団体に贈られる文化振興賞は京都服飾文化研究財団が受賞した。 (English)
世界遺産一覧表への登録の可否を事前に審査する国連教育科学文化機関(ユネスコUNESCO)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモスICOMOS)は5月4日、西洋の技術が日本文化と融合し、急速に産業国家が形成された過程を示すとして日本政府が推薦していた「明治日本の産業革命遺産」(福岡県など8県、23資産)について、世界遺産一覧表への登録を勧告した。これを受けて7月5日、ドイツのボンで開催されたユネスコの世界遺産委員会で、文化遺産として世界遺産一覧表に登録することが決定した。 (English)
戦後70年の節目によせて、戦争と作家の関係を再考する展覧会が全国で相次いだ。三重県立美術館「20世紀日本美術再見」(7月11日~9月27日)、IZUPHOTOMUSEUM「戦争と平和伝えたかった日本」(7月18日~2016年1月31日)、名古屋市美術館「画家たちと戦争彼らはいかにして生きぬいたのか」(7月18日~9月23日)、広島市現代美術館「ヒロシマを見つめる三部作第一部ライフ=ワーク」(7月18日~9月27日)、広島県立美術館「戦争と平和展」(7月25日~9月13日)、群馬県立近代美術館「戦後日本美術の出発1945-1955画家たちは「自由」をどう表現したか」(9月19日~11月3日)、栃木県立美術館「もうひとつの1940年代美術戦争から、復興・再生へ美術家たちは何を考え、何を描いたか。」(10月31日~12月23日)等。 (English)
韓国の検察当局は15日、長崎県対馬市の神社仏閣から2012年に盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像二体のうち、国指定重要文化財の銅造如来立像を返還すると発表した。17日に同像は韓国側から日本側へ引き渡され、翌18日に県立対馬歴史民俗資料館で報道陣に公開された。しかしもう一体の長崎県指定有形文化財の観世音菩薩坐像については、韓国中部の浮石寺が、日本に渡った経緯が判明するまで日本に返さないよう求めた仮処分を理由に、判断が見送られた。 (English)
文化審議会(会長:宮田亮平)は17日、流麗な線と金属特有の色彩による現代感覚溢れた作風を築いた鍛金の大角幸枝を含む4名を、新たに重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定するよう下村博文文部科学相に答申した。 (English)
文化審議会(会長:宮田亮平)は17日、兵庫県豊岡市の城崎温泉街にある、昭和初期に架けられた鉄筋コンクリート造りの橋など195件の建造物を新たに登録有形文化財にするよう下村博文文部科学相に答申した。 (English)
2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場について、イギリスのザハ・ハディドによるデザイン案が17日白紙撤回となった。2012年に国際コンペで選ばれた同案は、景観破壊や建設費の高騰等を理由に批判が相次いでいた。2015年12月22日に再コンペが行なわれ、隈研吾によるデザイン案の採用が決定した。 (English)
2月から4月にかけて、奈良・東大寺の大仏殿や飛鳥寺、京都の清水寺や東寺等、全国各地の寺社で文化財に油のような液体が相次いでまかれる被害が報告された。これを受けて文化庁は、都道府県教育委員会に防犯体制の強化を求める通知を8日付で行なった。 (English)
2014年度朝日賞(主催:朝日新聞文化財団)の受賞者が決定した。美術関係では建築家の坂茂が「斬新な発想に基づく設計活動と建築による被災地支援」により受賞した。 (English)
芸術文化における優れた業績を顕彰する毎日芸術賞(主催:毎日新聞社)の第56回目の受賞者が1日に発表され、美術Ⅰ部門(絵画・彫刻・工芸・グラフィック)で陶芸の隠﨑隆一(菊池寛実記念智美術館「隠﨑隆一事に仕えて」展に対して)、美術Ⅲ部門(書道)で書の船本芳雲(横浜・そごう美術館「沁みいる故郷船本芳雲書展」に対して)が受賞した。 (English)
国の重要文化財指定を受けた美術工芸品が所在不明になっている問題で、文化庁は21日、新たに国宝の刀「名物稲葉江」と太刀「銘吉平」2件を含む72件が所在不明になっているとの第2次調査結果を発表した。所在不明は2014年7月の第1次調査の判明分と合わせて計180件(うち国宝3件)となった。 (English)
狩野派の絵師、狩野永徳の筆とされる「檜図屏風」(国宝)の本格修理が完了し、同作品を所蔵する東京国立博物館で17日から3月15日まで一般公開された。修理は1年半をかけて行なわれ、中央部に生じていた図柄のずれの解消や保存の安全性向上のため、八曲一隻の状態から四曲一双に仕立て直された。また従来、同作品は豊臣秀吉によって造営された八条宮邸の襖を飾ったと推測されてきたが、今回の修理で、本紙裏に残る雲母桐文様が他の八条宮家由来の唐紙文様と一致することが判明し、八条宮邸が完成し永徳が急逝した1590(天正18)年の作である可能性が高まった。 (English)
月刊誌『美術手帖』をはじめとする美術関連の雑誌や書籍を長らく扱ってきた株式会社美術出版社は4日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。多額の負債に加え、業界全体の不振で出版事業の売り上げが落ち込んだことが原因。5月にはカルチュア・コンビニエンス・クラブ子会社のカルチュア・エンタテインメントが新たなスポンサーとして選定され、新会社として事業が継続されることとなった。 (English)
日本の彫刻界の振興と平櫛田中の業績の後世への継承を期して設けられた平櫛田中賞(主催:岡山県井原市)の第27回目の受賞者は黒蕨壮に決定したことが10日に発表された。木彫の魅力を最大限に活かし、人間と彫刻との関係を真摯に追求した造形が評価された。 (English)