日本美術院々友十二名脱退

記事番号:00259
年月:1937年09月

日本美術院々友茨木衫風、保尊良朔、吉田澄舟、田中案山子内田青薫、小林三季、小林巣居、鬼原素俊、芝垣興生、森山麦笑、鈴木三朝、菊池公明の十二名は九月十七日左の声明書及び宣言を発して、日本美術院を脱退すると共に新興美術院を結成した。春秋に公募展及び同人展を開く予定である。 「声明書 吾等今日感ずるところあり日本美術院を去ることとなりました。その理由とするところは芸術上の批判を日本美術院の責任にかけず各自の責任となし精進努力以て画徒としての完成をみたいからであります。吾等は日本美術院の院友として永らく切なる指導を賜はり共の恩恵の深きこと慈父の如く克く凡才非力の吾等を育くみ院の一員として今日まで鞭撻激励を賜はりたることはひとしく先輩諸先生に感謝するところであります。 宣言 茲に吾等結束を固め新興美術院を起し自由拘束なき新興清新なる芸術を揚達し以て美術界に臨む所以であります。 昭和十二年九月 新興美術院同人(十二名連名)」

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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