近代の屏風絵展

1962年09月

国立近代美術館は創立10周年を記念して、明治以降の名作による「近代屏風絵」展を1日から27日迄開いた。

田能村竹田展

1962年08月

文人画家田能村竹田の代表作を網羅した展覧会が8月21日から26日まで、日本経済新聞社の主催のもとに東京日本橋・三越で催され、船窓小戯帖、亦復一楽帖など約75点を展観した。

西大寺の総合文化財調査

1962年08月

前年に引きつづき奈良国立文化財研究所の手によつて、西大寺の総合文化財調査が、工芸品、文書を中心に行なわれた。

世界の硝子名品展

1962年08月

エジプトガラス、ローマングラスなど、いわゆる古代ガラス約120点を中心に、英、独、伊、和蘭陀、印度、中国、などの近世ガラス50余点を加え、系統的にガラス工芸の歩みを紹介したもの。日本陶磁協会、読売新聞社主催で7日から19日まで、東京・白木屋で開かれた。

正倉院三彩は日本製と判明

1962年08月

正倉院に秘蔵されている奈良時代の焼物「正倉院三彩」が日本製か中国製かの問題を解決すべく、12日から始まつた曝涼を機会に、日本陶磁協会理事小山富士夫氏らが調査した結果、日本製との結論を下した。

京都壬生寺の本堂焼失

1962年07月

25日未明、無形文化財「壬生狂言」で知られる京都市中京区の真言宗大本山壬生寺本堂が全焼、同寺の重要文化財の内、6点を焼失した。

高野山の薬師堂など修理完成

1962年07月

昭和36年1月から行なわれていた、高野山の重要文化財薬師堂の位碑堂の半解体修理が完成、31日竣工式が行なわれた。この両堂は、徳川家光が寛永2年から8年をついやして建てられた最古の東照宮である。 

秋田城跡第4次発掘調査

1962年07月

昭和34年度以降4ケ年計画で実施されている史跡秋田城跡の最終年度の発掘が行なわれた。

宮廷美術展

1962年07月

明治天皇50年祭を記念して、明治天皇遺愛品、宮廷にゆかりの深い美術品、帝室技芸員の手になる門外不出の美術品などを展観、主催は明治神宮と毎日新聞で25日から8月5日まで東京日本橋・三越で開かれた。

青蓮院の重要文化財襖絵盗難

1962年07月

京都青蓮院の宸殿にある桃山様式の浜松図襖絵(重要文化財)17面のうち1枚が、朝から夕方までの間にきりとられ、この他指定外のもの2枚もあわせて盗難にあつた。

イランなど三国へ京大学術調査隊出発

1962年07月

京都大学第三次イラン・アフガニスタン・パキスタン学術調査隊(朝日新聞社後援)の第一陣は4日、東京を出発した。調査隊は同大学人文科学研究所の水野精一教授を隊長に助教授、大学院学生等7人。さきに行なわれた第一、第二次調査につづき約4ケ月にわたつて中近東の仏教発祥地をたずね、主として考古学、美術史の立場からこの地方を調査する。

万鉄五郎回顧展

1962年07月

神奈川県立近代美術館で8日から8月26日迄ひらかれた万鉄五郎展は、万の美術学校入学前の作品から晩年作まで、油絵180余点、水彩50余点、木版、水墨画、デッサン約100点に及び、万鉄五郎の、初めての大規模な回顧展であつた。

国立近代美術館増改築工事完成

1962年06月

昨年5月から実施中であつた国立近代美術館の増改築工事が完成し、28日から「近代日本の造形」展で再開された。今回の増改築工事によつて展示室は従来の287坪から451坪と約6割増加し、映写室を兼ねた講堂の座席数も80から210と拡張した。

川端竜子の喜寿記念展

1962年06月

かつて、古稀の際にも記念として回顧的な「竜子の歩み」展(第1回)を開いたが、今年、喜寿記念として「竜子の歩み」第3回展を東京・高島屋で開き(第2回は青竜社創立30年)、第2回展から今年迄、5年間の展覧会出品作品並びに、未発表作品54点が展観された。会期は5日から17日まで。

「竜子記念館」完成

1962年06月

川端竜子が自作の代表作品を収めるため、東京大森・新井宿の竜子邸前の敷地に建設したもので、現存作家が自作のために美術館を作つたのはこれが初めてである。

伊勢神宮総合調査

1962年05月

文化財保護委員会による文化財集中社寺調査の第1回として計画された伊勢神宮を中心とする文化財の総合調査は5月28日から約1週間実施された。調査は、神宮司庁、徴古館、文庫を中心に、朝熊山、神島、和具島の範囲に及び、調査件数は300点にのぼつた。

根津美術館展

1962年05月

根津美術館では、東武百貨店の創設を記念し、茶器を主体とした同館の主要蔵品を公開する「根津美術館展」を、29日から6月17日まで池袋東武百貨店において開催し、伝牧谿筆「漁村夕照図」をはじめ、絵画、書跡、茶器、漆工、金工品など約400点を出陳した。

鏑木清方自選展開催

1962年05月

朝日新聞社主催のもとに11日から20日迄、東京銀座・松屋でひらかれた。明治35年作の「一葉女史の墓」から近作まで、清方自選になる50余点の代表作が陳列された。

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