第46回ヴェニスビエンナーレ、第22回サンパウロビエンナーレの概要の決定

記事番号:04263
年月:1994年07月

国際交流基金において、1995年開催のヴェニス・ビエンナーレとサンパウロ・ビエンナーレの日本側の企画概要とコミッショナーが相次いで発表された。6月30日、ヴェニス・ビエンナーレの日本館の展示企画の概要がコミッショナーに起用された伊東順二(美術評論家)より発表された。「WABI+SABI=SUKI」をキーワードに、現在の日本の創造的分野とする伝統、デザイン(風俗)、テクノロジーを代表する写真家荒木経惟、日本画家千住博、C・G作家河口洋一郎、美術家崔在銀、建築家隈研吾の5名が選出された。つづいて、7日、サンパウロ・ビエンナーレのコミッショナーに本江邦夫(東京国立近代美術館企画・資料課長)が起用され、遠藤利克、辰野登恵子、黒田アキの3美術家が選出されたことが発表された。この席上、同コミッショナーより、ヴェニス・ビエンナーレの「日本的な」企画案に、強い批判がだされ、これを契機に国際的な場における日本の現代美術の位置をめぐる論議がおこった。また、この後、ヴェニス・ビエンナーレに選出された荒木経惟が辞退し、11月にかわって美術家日比野克彦が起用されることになり、展覧会名も「WABI+SABI=SUKI」から、「数寄:複方言への試み/SUKI:the sense of multi vernacular」に変更されたことが発表された。 

登録日: 2014年04月14日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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