東京芸術大学教授前田青邨の後任に吉岡堅二決定
今年から67才を定年として、定年制が実施されることになつた芸大では、前田青邨、石井鶴三、丸山不忘、脇本楽之軒がこれに該当し勇退することとなつた。なかでも日本画科は、従来教授をはじめ助教授、講師のほとんどを院展系作家で占めていたため、日展系作家の不満も多かつたが、それが1月8日の美校日本画出身者の同窓会で表面化し、「朝日」「東京」などの紙上で大きく報道され波紋をおこした。後任教授の問題は、その後も、日展、院展両派の対立抗争としてしばしばジャーナリズムの取りあげるところとなつたが、芸大は独自の立場から選考、後任は吉岡堅二ときまつた。なお吉岡堅二は助教授として任命される。
登録日: 2014年04月14日更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)