芸術選奨決定

記事番号:02520
年月:1964年03月

文部省は、演劇・映画・美術など8部門にわたる昭和38年度(第14回)芸術選奨の受賞者に8名、1団体を選出、14日決定した。なお授賞式は21日行なわれた。美術部門では、海老原喜之助(洋画)、菊竹清訓(建築)の両名が受賞した。海老原は、第31回独立美術展に出品した「雨の日」と、38年7月、三越でひらいた回顧展で、“現代画家として発らつとした精神と感覚をあらわし、独自の作風をしめした”ことに対し、菊竹は、38年竣工した出雲大社の「庁の舎」(ちようのや=社務所)で、“古代日本の造形意欲を生かしながら、近代的な鉄筋コンクリートの組み立て構法を用いた。このほか独創的な作品を発表して美術建築界に貢献、アメリカの汎太平洋建築学会賞も受けた”ことが授賞理由となつた。

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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