第二部会文展参加声明 

記事番号:00102
年月:1936年06月

第二部会では六月二十六日午後二時丸の内マーブルで委員会を開き、同日文相官邸の懇談会に出席した辻永太田三郎の両代表の報告に基き同会の態度に就いて協議した結果、今秋の文展に参加することを決定し左の声明書を発表した。 「本日の懇談会に於いて当局の声明するところに依れば本秋開催さるべき文部省主催の展覧会は形式上特に本年に限られたる如き感あれども、その意の存するところ永久の企画としてこれを伸張せしむるに在り、且つ文相が今次の所謂帝展問題に対して処せんとするところも嘗て帝国美術院会員懇談会に臨みたる試案当時と毫も変るところなく、格付廃止、既成作家認識、新人奨励等の精神をそのまゝに延長するものなりと謂ふ、故に曩に文相の明朗の態度を肯定したる本会は延いてその意思に悖る所なく開催せられんとする展覧会に対してもまた之に参加し意を同うする一般出品者及び諸団体と相協力してその顕揚に資したしと思惟す」

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
to page top