川端竜子辞表提出 

記事番号:00072
年月:1936年06月

帝国美術院会員川端竜子は同じく六月十二日会員の辞表を院長宛提出した。独自の理由に依る所から前項の声明書には名を連ねなかつたものである。其の談として伝へられる所は左の如くである。 「今回文部大臣から示案された帝展再改組の件につきましては会員として来るべき総会で審議協定すべき責任を感じてゐましたところ本日前改組に当つて在野団体から共に任命された多数会員が辞任されるに至りました。色々と私も熟慮した末事既にここに至つては当局の意図さるゝ企画とは相距ることの遠いものであると同時に私の新帝展への意念も別個のものとなつてしまひました、甚だ遺憾ながら右のやうな理由で美術院会員を辞任するに至つた次第です。」

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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