鳥獣戯画の絵順入れ替え判明

記事番号:05317
年月:2016年09月

京都市の高山寺に伝わる国宝の絵巻「鳥獣人物戯画」(鳥獣戯画)の甲巻について、絵順の入れ替えが料紙に付いた刷毛跡から裏付けられたことが、修理報告書『鳥獣戯画 修理から見えてきた世界』(京都国立博物館編)で報告された。2009年からの修復に際し、透過光による調査により第23紙と第11紙が、製紙工程で刷毛を使って紙を撫で付けた際に付いた筋の跡でつながることが判明した。さらに甲巻は画風の違いから、第1~10紙、第11~23紙の2巻に分かれると考えられていたが、2巻は紙質も異なることが確認され、甲巻は2巻を合体して成立した可能性が高くなった。

登録日: 2019年10月10日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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