ゴヤ展と外国美術展

記事番号:02930
年月:1971年11月

16日より1月23日まで東京国立西洋美術館で、1月29日から3月15日まで京都市美術館で、毎日新聞創刊百年記念事業の一環として、同社、スペイン政府、国立西洋美術館、京都市の共催でスペイン近代の画家ゴヤの展覧会が開かれた。油彩39点、版画56点、素描55点と、特別陳列として晩年の自邸「聾の家」に描いた「黒い絵」のシリーズ14点が原寸大写真に復原して出品された。「裸のマハ」、「着衣のマハ」が注目の的であったが、極めて珍らしい初期の小品なども出品された例の少ない興味深い展覧会であった。なお外国美術の紹介は近年ますます旺んになり、1月のジュネーヴのプティ・パレ美術館展(日本橋・高島屋)、4月のソ連所蔵名品百選展(東博、京博)、5、6月のニューヨーク近代美術館所蔵水彩素描展(国立西洋美術館)、7月のルネ・マグリット展、9月のペルシャ美術展(日本橋・東急)、マリー・ローランサン展(新宿・伊勢丹)、10月の現代ドイツ美術展(東京国立近代美術館)、ローマ・バロック展(国立西洋美術館)、ルノワール展(池袋・西武)、デヴォンシャ公爵家の所蔵する「巨匠デッサン展」と近世英国興隆展(日本橋・三越)、ルオー展(吉井画廊、京都市美術館)、モロー展、ブールデル展(セントラル美術館、大阪・フジカワ画廊等)、11月のボルドー美術館展(神奈川県立近代美術館)などがその主なものであり、百貨店や画廊の主催する現代作家展は他にも数多く開かれた。

登録日: 2014年04月14日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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