ベルエポック展

記事番号:02582
年月:1965年04月

日本経済新聞社主催、外務省・文部省・フランス大使館後援「ベル・エポック展」が9日から21日まで銀座・松屋で開かれた。その369点のポスターはルーヴル附属装飾美術館の所蔵品で、ポスターは一種の消耗品なので今日では反つて貴重になつているが、18世紀の草創期の素朴な掲示から第一次大戦前までの作品中、中心をなすのは1900年前後の約20年間の作品であつた。マネ、ドーミエ、ロートレック、ボナール、スタンラン、フォラン、カリエールらの著名な画家の作品をはじめとして、シェレー、カピエロ、ミュシャ、バレールなど専門のポスター作家の、いずれも世紀末的な優婉な装飾性を発揮した作品によつて展覧会の名称の通り古き「よき時代」の雰囲気を満喫させるものとなつた。グラフィック・アートの盛んな現代において、その最初の黄金時代を回顧する意味深い好機会を提供した。大阪展は心斉橋・大丸で7月13日から18日まで開催された。

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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