ピカソ展

記事番号:02427
年月:1962年11月

ピカソの代表作「ゲルニカ」をめぐる彼の版画・素描・挿絵など63点の作品が国立西洋美術館、朝日新聞社、アート・フレンド・アソシエイションの共催で、3日から12月23日まで国立西洋美術館で展覧された。これらの作品は1937年のスペイン内戦を契機として作られたもので、それを集約した作品「ゲルニカ」そのものは将来されなかつたが、「ゲルニカ」誕生前後のピカソのイメージの変転の様子が、几帳面につけられた日付によつて辿られるという興味ばかりでなく、ともすれば個人的な世界の内部でのみ営まれがちな現代芸術において、個人と社会との関わり合いをも見事に示す今世紀の代表作の1例としてもまた注目すべき展覧会であつた。

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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