「フランス美術展」開催

記事番号:01663
年月:1954年10月

東京国立博物館、朝日新聞社共催の「フランス美術展」は、ルーヴル博物館蔵品を中心に、フランス各地の美術館から集められた、中世から近代に至る油絵、素描、水彩、版画、彫刻、工芸品等、約三六〇余点を展示して行われた。東京に於ける会期は一〇月一五日から一一月二五日迄で、会場には国立博物館本館二階陳列室があてられた。会場設備、展示法は、すべてフランス側の意向によつた。従来の各陳列室の内部に、更に壁面をつくり、新な一室を構成、時代の雰囲気を出すことにつとめるなど、かつてない大規模な設備が行われた。フランス美術の古典が、これ程、纏つて紹介されたことも、今迄になく貴重な展覧会であつた。東京展に次で、福岡でも一二月一〇日から二九日迄開催され、いずれも非常な人気を呼び、正倉院展以来の入場者をみた。(尚、昭和三〇年一月には京都で開催、東京展以来の入場者総数は一四二万五〇〇名に及んだ。)

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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