松方コレクションの日本返還問題起る

記事番号:01593
年月:1953年12月

戦後、在外資産としてフランス政府の管理下におかれていた松方コレクションは日仏文化協定の成立を機に、フランス側の好意で近く日本に返還されることが明らかになつた。然し条件として、同コレクションはすでに個人のものではなく、仏政府管理のものであるからフランス文化を日本に紹介するものとして一般に公開し、日本政府の責任で保存、展観に必要な美術館を新たに設置することが日本政府に要望されている。それで文部省では来年度予算に一五、〇〇〇万円を計上して美術館の新設を計画、三日の次官会議で「フランス美術館設置準備協議会」(仮称)を設けることを決定、四日の閣議にはかつた上フランス政府に正式回答することになつた。    

登録日: 2014年04月11日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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