「表現の不自由展・その後」の中止

記事番号:05436
年月:2019年08月

愛知県内で8月1日~10月14日開催の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」(会場:愛知芸術文化センター)が、展示内容に対する抗議を受けて8月3日に中止となった。同展は政治的な理由等から過去、展示に際し規制を受けた作品によって構成され、昭和天皇を題材とした大浦信行の「遠近を抱えて」や元従軍慰安婦を象徴したキム・ソギョン/キム・ウンソンの「平和の少女像」等を展示、これに対し脅迫を含む多数の抗議電話やファクス、メールがあり、来場者や関係者の安全を考慮して中止の措置がとられたもの。この中止判断に抗議するかたちで、海外作家を中心に自身の芸術祭への展示を中止・変更するケースが相次ぎ、表現の自由をめぐって大きな論議を巻き起こした。その後同展の実行委員会が展示再開を求める仮処分を名古屋地裁に申し立て、芸術祭実行委員と合意の上、「あいちトリエンナーレ2019」閉幕前の10月8日~14日に再開となった。

登録日: 2023年09月07日
更新日: 2023年09月07日 (更新履歴)
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