日本芸術院賞受賞者決定

2010年03月

日本芸術院(院長:三浦朱門)は18日、2009年度の芸術院受賞者を発表した。第1部(美術)で山本文彦(洋画、二紀展出品作「樹想」に対して)、第2部(文芸)で粟津則雄(評論・翻訳、文学を中心にした芸術各分野における長年の活動に対して)が恩賜賞・日本芸術院賞を、第1部(美術)で武腰敏昭(工芸、日展出品作「湖畔・彩釉花器」に対して)、樽本樹邨(書、日展出品作「富陽妙庭観董雙成故宅發地得丹鼎」に対して)、北川原温(建築、中村キース・へリング美術館に対して)が日本芸術院賞を受賞した。

芸術選奨文部大臣賞受賞者決定

2010年03月

文化庁は12日、2009年度の芸術選奨文部科学大臣賞と同新人賞の受賞者を発表した。芸術選奨文部科学大臣賞美術部門では、彫刻家の長澤英俊(「長澤英俊展―オーロラの向かう所」に対して)、日本画家の山本直彰(「山本直彰展 帰還する風景」に対して)、メディア芸術部門では東京芸術大学大学院映像研究科長教授の藤幡正樹(「Simultaneous Echoes2009・a “Field-work” in Londonderry」)が受賞。同新人賞美術部門では、写真家の津田直(「果てのレラ」に対して)、評論等の部門では東京文化短期大学教授の岩切信一郎(著作『明治版画史』に対して)が受賞した。

新潟市美術館での国宝展示の不許可

2010年03月

新潟市美術館で4月から開催予定だった「奈良の古寺と仏像」展で、文化庁が9日、中宮寺の菩薩半跏像(国宝)と重要文化財14点の展示を認めない方針を決定した。同美術館では2009年7月に展示作品にカビが発生したのに続き、2010年2月にクモや昆虫が確認されたことがその理由。これを受けて同美術館の北川フラム館長が更迭され、「奈良の古寺と仏像」展は会場を変更して新潟県立近代美術館での開催となった。

第35回木村伊兵衛写真賞受賞者決定

2010年03月

写真家木村伊兵衛の業績を記念し、優れた新人写真家に贈られる木村伊兵衛写真賞(主催:朝日新聞社、朝日新聞出版)の第35回目の受賞者は8日、高木こずえ(写真集『MID』『GROUND』に対して)に決定した。

長谷川等伯展開催

2010年02月

桃山時代に活躍した絵師長谷川等伯(1539-1610)の没後400年を記念して、その画業の全貌を紹介する「没後400年 長谷川等伯」展が23日から3月22日まで東京国立博物館で開催された。能登で仏画を描いて活躍した初期から、京に上り豊臣秀吉や千利休を後ろ盾に大画面の金碧画を多数描く一方、水墨画の境地を深めた足跡を、第一章「能登の絵仏師・長谷川信春」、第二章「転機のとき-上洛、等伯の誕生」、第三章「等伯をめぐる人々-肖像画-」、第四章「桃山謳歌-金碧画-」、第五章「信仰のあかし-本法寺と等伯-」、第六章「黒の魔術師-水墨画への傾倒-」、第七章「松林図の世界」として「楓図壁貼付け(智積院)」「松林図屏風」などの国宝を含む約80点により跡づけた。同展は京都国立博物館に巡回した(4月10日-5月9日)。

尾形光琳「紅白梅図屏風」金箔使用か

2010年02月

尾形光琳の代表作とされる「紅白梅図屏風」の金地背景について、所蔵館であるMOA美術館が14日に開いた研究会で、東京理科大学の中井泉教授が金箔の使用の可能性を指摘した。同美術館の依頼により、中井教授が原子の結晶構造をエックス線回折などで測定し、金箔と同一の結晶面を検出したことに基づくもので、2004年に東京文化財研究所が科学調査をふまえて発表し、論議を呼んだ金泥説とは異なる調査結果として、注目を集めた。

第17回VOCA賞受賞者決定

2010年01月

平面美術の若手作家を奨励するVOCA賞の第17回目の受賞者は写真作品「内緒話」「ベッド」を制作した三宅砂織に決定した。VOCA奨励賞は坂本夏子と中谷ミチコ、佳作賞は清川あさみと齋藤芽生、大原美術館賞は齋藤芽生にそれぞれ贈られることとなった。受賞作等を展示するVOCA展2010は3月14日から3月30日まで東京都の上野の森美術館で開催された。

毎日芸術賞受賞者決定

2010年01月

芸術文化における優れた業績を顕彰する毎日芸術賞(主催:毎日新聞社)の第51回目の受賞者が発表され、美術関係では、建築部門で隈研吾(根津美術館の設計に対して)、美術Ⅳ部門(書道)で關正人(東京セントラル美術館での第9回扶桑印社展特別展示、刻印集の刊行に対して)が受賞した。

朝日賞受賞者決定

2010年01月

2009年度朝日賞(主催:朝日新聞文化財団)の受賞者が1日に決定した。美術関係では建築家の伊東豊雄が「現代建築における空間表現の可能性を広げた業績」により受賞した。

to page top