- 本データベースは東京文化財研究所刊行の『日本美術年鑑』に掲載された彙報・年史記事を網羅したものです。
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2005年02月 詩人であり、美術評論家であった滝口修造(1903-1979)の多岐にわたる活動を網羅的に回顧する展覧会が、2月5日より世田谷美術館で開催された。内容は、戦前期にシュルレアリズムと出会い、以来、詩作、美術評論、翻訳等の活動をつづけ、生涯にわたり美術、文学、音楽、舞踏、映像等芸術全般にわたって「前衛」を見つめ続け、独自に思索を深めつづけた滝口のもとに集まった芸術家の作品、さらに自ら描いた作品、身近に置かれていたオブジェ、資料等700点余りが出品され、近現代の芸術界にとって大きくも稀有な存在であった「思索家」の全貌を見渡すための意欲的な展示となった。(会期、4月10日まで。富山県立近代美術館に巡回。)
2005年02月 平成17年度の文化庁予算が発表され、前年度より0.01%プラス、1200万円増額の1016億500万円となった。項目別では「文化財の保存整備・活用」の一環として、高松塚古墳、キトラ古墳の保存修理等のための予算が増額された。また、昨年の文化財保護法の一部改正により重要文化的景観や民俗技術を新たな保護の対象とし、登録文化財制度の範囲を美術工芸品、記念物、有形民俗文化財に拡大したことに伴う新規事業「重要文化的景観保護推進事業」に1億円、「登録記念物保存修理」に5,000万円があてられた。また、「新たな文化拠点の整備」として来年度開館の国立新美術館、今年度開館の九州国立博物館にそれぞれ整備費がついた。一方、独立行政法人国立美術館、同国立博物館、同文化財研究所に対する運営交付金は昨年よりそれぞれ減額された。
2005年01月 優れた芸術活動をした個人、団体に贈られる同賞の今年度の受賞者が決定した。美術関係では、「金沢21世紀美術館」を共同設計した妹島和世、西沢立衛が選ばれた。1月28日、東京のパレスホテルで贈呈式が行われた。