「神仏います近江 瀬田 信楽 大津」展開催

記事番号:05098
年月:2011年09月

滋賀県の仏教と神道にまつわる造形物を3館でほぼ同時に展観する「神仏います近江」展が開催された。信楽会場(MIHO MUSEUM)では「天台仏教への道―永遠の釈迦を求めて」が3日から12月11日まで、瀬田会場(滋賀県立近代美術館)では「祈りの国、近江の仏像―古代から中世へ」が17日から11月20日まで、大津会場(大津歴史博物館)では「日吉の神と祭」が10月8日から11月23日まで開かれた。琵琶湖をめぐるように山々が迫る近江地方は、古くから自然を崇拝する信仰が育まれ、そこに外来の仏教がもたらされて比叡山を中心に仏教美術が花開いた。「天台仏教への道」では「釈迦入滅」「釈迦誕生の因果」「大乗の菩薩と他浄土の仏」「仏偏満する宇宙」「奈良時代の仏教」「法華経と最澄」「比叡山の最澄」「最澄以後、天台密教の興隆」の8章構成で104点が、「祈りの国、近江の仏像」では平安前期から室町時代までの仏像57点が、「日吉の神と祭」では「神々のすがた」「日吉山王祭」の2章によって101点が展観され、近江地方の神道美術、仏教美術の豊かさを印象づける企画となった。近隣3館が同じテーマを掲げて同時期に開催する試みとしても注目された。

登録日: 2014年09月17日
更新日: 2020年12月11日 (更新履歴)
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