「写楽 幻の肉筆画-ギリシャに眠る日本美術~マノスコレクションより」展開催

2009年07月

東アジア美術の収集家で、19世紀後半20世紀初頭に外交官として活躍したグレゴリオス・マノスがギリシャ国立コルフ・アジア美術館に寄贈した日本美術コレクションを紹介する展覧会が4日から9月6日まで東京都江戸東京博物館で開催された。数千点におよぶ日本美術品の中から浮世絵師写楽による肉筆扇面画、狩野山楽筆「牧馬図屏風」を含む絵画・版画126点が出品され、話題となった。

「道教の美術」展開催

2009年07月

日本、中国をはじめ東アジアの文化に道教が深く根ざしているさまを紀元前2世紀から現代に至る中国、日本の彫刻、書画、工芸品410点で明らかにする「知られざるタオの世界-道教の美術」展が11日から9月6日まで三井記念美術館で開催された。老子を祖とし、神仙思想、風水、星宿、易学をはじめ仏教とも結びついて展開してきた道教の歴史を「中国古代の神仙思想」「老子と道教の成立」「道教の信仰と尊像」「陰陽道」「地獄と冥界・十王思想」「北斗七星と星宿信仰」「禅宗と道教」「仙人/道教の神々と民間進行」「道教思想のひろがり」「近代日本と道教」「拡散する道教のイメージ」の12章の構成で展観する大規模な企画となった。同展は大阪市立美術館(9月15日から10月25日)、長崎歴史文化博物館(2010年1月23日から3月22日)に巡回した。

「ゴーギャン展」開催

2009年07月

日本の近代美術に大きな影響をもたらしたポール・ゴーギャンの作品約50点を展観する「ゴーギャン展」が3日から9月23日まで東京国立近代美術館で開催された。1880年代以降、都市文化の対極にある野生に興味を抱き始めてからの画業を中心に、「内なる『野性』の発見」「熱帯の楽園、その神話と現実」「南海の涯て、遺言としての絵画」の3章で構成し、晩年の大作「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」が日本で初めて公開される機会となった。

登録有形文化財登録の答申

2009年05月

文化審議会(西原鈴子会長)は19日、米国の建築家ヴォーリズの設計になる関西学院大学時計台(兵庫県西宮市)など23都道府県に所在する116件の建造物を登録有形文化財にするよう塩谷文部科学相に答申した。これで登録有形文化財は7628件になった。

史跡名勝指定の答申

2009年05月

文化審議会(西原鈴子会長)は15日、豊臣秀吉が16世紀末に築いた「宇治川太閤堤跡」(京都府宇治市)など10件を史跡に、首里城書院・鎖之間庭園(那覇市)など4件を名勝に指定するよう、塩谷文部科学相に答申した。また、西洋美術館園地(東京都台東区)など2件を新たに登録記念物に登録するよう答申した。

あをによし賞受賞者決定

2009年05月

保存科学・修復の現場で優れた業績を上げた個人・団体を顕彰する「読売あをによし賞」(主催:読売新聞、特別協力:文化財保存修復学会)の第3回目の受賞者は和釘鍛冶の白鷹幸伯(73)、本藍染の森義男(67)に決定した。また国宝修理装?師連盟(岡興造理事長)が特別賞を受賞した。表彰式は31日、大阪市内で行われた。

「尼門跡寺院の世界」展開催

2009年04月

皇女・公家や将軍家など高い身分の女性が住持を務めてきた尼門跡寺院13か寺の信仰や儀礼、生活などを紹介する「皇女たちの信仰と御所文化 尼門跡寺院の世界」展が14日から6月14日まで東京芸術大学大学美術館で開催された。Ⅰ「信仰の世界」では「歴史の中の皇女尼僧たち」「尼門跡の崇拝・荘厳・儀式」を柱に尼門跡の仏教信仰を紹介し、Ⅱ「御所文化の世界」では「暮らしの中の御所文化」「教養とあそび」「尼門跡を支えた女性たち」を柱に調度品や衣装、人形、香道具などを展観した。男性を中心に語られがちな日本の仏教文化に、女性が果たしてきた役割を明らかにする意義深い展観となった。

重要文化財(建造物)指定の答申

2009年04月

文化審議会(西原鈴子会長)は17日、東京日本橋の百貨店高島屋東京店や沖縄県名護市の津嘉山酒造所施設など8件(新規7件、追加1件)を新たに重要文化財に、石川県輪島市黒島地区と福岡県黒木町黒木のふたつを「重要伝統的建造物群保存地区」に指定するよう、塩谷文部科学相に答申した。百貨店建築の重要文化財指定は今回が初めてとなった。

「躍動する魂のきらめき 日本の表現主義」展開催

2009年04月

明治後半期からの日本の造形作品を、西洋概念の移植という視点から離れて日本固有の必然に基づく展開として把握し、「表現主義」をキーワードとして跡づけようとする「躍動する魂のきらめき 日本の表現主義」展が26日から6月15日まで栃木県立美術館で開催された。序章「予兆」、第Ⅰ章「表現Ⅰ-生命主義」、第Ⅱ章「表現Ⅱ-影響と呼応」、第Ⅲ章「表現Ⅲ-生活と造形」、エピローグの5章で構成され、日本画、洋画、工芸、建築、舞台芸術を含む1910年から1930年代の作品が展示された。同展は兵庫県立美術館(6月23日から8月16日)、名古屋市美術館(8月25日から10月12日)、岩手県立美術館(10月20日から11月29日)、松戸市立博物館(12月8日から10年1月24日)に巡回した。

朝日陶芸展休止

2009年04月

陶芸単独の公募展としてはもっとも長い歴史を持つ朝日陶芸展を今年度から休止すると同展を主催する朝日新聞社が発表した。陶芸の発展と新進陶芸作家の育成を目的としてきたが、昨年の第46回展までで一定の役割を果たした、との理由。

聖地チベット展開催

2009年04月

ヒマラヤ山脈の麓チベット高原に位置し、7世紀はじめに吐蕃王国が成立して以降、様々な仏教文化を受容してチベット仏教を築いたチベットの文物を紹介する「聖地チベット-ポタラ宮と天空の至宝」展が11日から九州国立博物館で開催された(6月14日まで)。序章「吐蕃王国のチベット統一」、第1章「仏教文化の受容と発展」、第2章「チベット密教の精華」、第3章「元・明・清との往来」、第4章「チベットの暮らし」の構成で、触れる機会の少ないチベットの歴史と文化を123点の作品によって紹介する展観となった。同展は北海道立近代美術館(7月11日から8月23日)、上野の森美術館(9月19日から2010年1月11日)、大阪歴史博物館(1月23日から3月29日)、仙台市博物館(4月20日から5月30日)に巡回した。

「国宝阿修羅」展開催

2009年03月

興福寺創建1300年を記念して、31日から6月7日まで東京国立博物館で「国宝阿修羅展」が開催された。阿修羅像を含む八部衆と十大弟子像、中金堂の鎮壇具と諸仏など75点が展示され、94万人を超える入場者があり、近年の仏像ブームの広がりを印象付けた。同展は7月14日から9月27日まで九州国立博物館でも開催された。

日本芸術院賞受賞者決定

2009年03月

日本芸術院(三浦朱門院長)は20日、2008年度の芸術院賞受賞者を発表した。美術関係では小山やす子(84、書、2008年日展出品作「更級日記抄」に対して)が恩賜賞・日本芸術院賞を、薮野健(65、洋画、2008年二紀展出品作「ある日アッシジの丘で」に対して)、宮瀬富之(本名宮瀬富夫、67、彫塑、2008年日展出品作「源氏物語絵巻に想う」に対して)が日本芸術院賞を受賞した。授賞式は6月15日、東京上野の日本芸術院会館で行われた。

重要文化財指定の答申

2009年03月

文化審議会(西原鈴子会長)は19日、青森県八戸市風張1遺跡出土土偶(同市蔵)と与謝蕪村の紙本墨画淡彩夜色楼台図(兵庫県・個人蔵)を国宝に、昨年ニューヨークの競売において約14億円で落札された鎌倉時代の木造大日如来坐像など計38件の美術工芸品を重要文化財に指定するよう塩谷文部科学相に答申した。同時に美術工芸品1件、学習院南一号館などの建造物105件を登録有形文化財として登録するよう答申した。

第28回土門拳賞受賞者決定

2009年03月

前年度に優れた作品を発表した写真家に送られる土門拳賞の第28回目の受賞者は今森光彦に決定した。「昆虫4億年の旅」展(東京都写真美術館 2008年7月5日から8月17日)と写真集『昆虫4億年の旅』(新潮社 2008年7月)が評価されたもの。

日本学士院賞受賞者決定

2009年03月

日本学士院は12日、学術上優れた業績に対して贈る2009年度の日本学士院賞の受賞者10名を発表した。美術関係の受賞者はなかった。

第34回木村伊兵衛賞受賞者決定

2009年03月

写真家木村伊兵衛の業績を記念し、優れた新人写真家に贈られる木村伊兵衛賞(朝日新聞社主催)の第34回目の受賞者は浅田政志(29、写真集『浅田家』(赤々舎)に対して)に決定した。

平成21年度文化庁予算決定

2009年03月

平成21年度予算案が28日、成立した。文化庁予算は1020億1200万円となり前年度より0.3パーセント、2億5700万円の増額となった。「『芸術文化立国』の実現と文化発信」を目指して、Ⅰ「文化芸術創造プランの推進」、Ⅱ「文化財の次世代への継承」、Ⅲ「日本文化の戦略的発信」の3つを柱とし、Ⅰでは「美術館・博物館活動基盤整備支援事業」に新規に1億800万円が充てられた。Ⅱでは「保存修理・防災施設等の推進」など、文化財の修理保存が重視されている。Ⅲでは特に海外への戦略的発信のための予算が増額されている。

芸術選奨文部科学大臣賞受賞者決定

2009年03月

文化庁は6日、2008年度の芸術選奨文部科学大臣賞と同新人賞の受賞者を発表した。芸術選奨文部科学大臣賞美術部門では、彫刻家舟越桂(57)、写真家水越武(70)、メディア芸術部門ではメディアアーティスト岩井俊雄(46)、芸術振興部門ではアサヒビール芸術文化財団事務局長の加藤種男(60)が受賞。同新人賞美術部門では洋画家丸山直文(44)、芸術振興部門ではアーティストNPO、BEPPU PROJECT代表理事の山出淳也(38)、メディア美術部門では漫画家井上雄彦(42)が受賞した。贈呈式は16日、都内で行われた。

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