第11回本郷新賞受賞者決定

2003年08月

過去2年間に公共空間・建築に設置された彫刻から選ぶ第11回の同賞(財団法人札幌彫刻美術館主催)が、土屋公雄(48)「時の知層」(大阪府和泉市・和泉シティプラザのエントランス広場に設置)に決定した。8月29日に同美術館で贈呈式が行なわれ、30日より受賞記念「土屋公雄彫刻展」が、10月13日まで同美術館で開催された。

「円山応挙 <写生画>創造への挑戦」展開催

2003年09月

円山応挙の芸術を初期作品から晩年の作品まで網羅した展覧会が、9月13日より大阪市立美術館で開催された。内容は、「実の写生」、「気の写生」、「虚の写生」、「虚実一体空間」、「伝統描法による作品・からくりのある絵・資料」の5部からなり、国宝「雪松図」、重要文化財14件を含む120件が出品され、円山応挙の「写生」の意味と表現を今日的な視点から再検討する展覧となった。(会期、10月26日まで、以後福島県立美術館、江戸東京博物館を巡回。)

「もうひとつの明治美術」展開催

2003年07月

明治期の洋画の再検討を促す試みの展覧会が、7月19日より静岡県立美術館で開催された。副題に「明治美術会から太平洋画会へ」とあるように、これまで黒田清輝が指導する東京美術学校西洋画科とは異なる明治洋画の系譜をたどろうとするもので、内容は「第1章 明治洋画の胎動」、「第2章 明治美術会の創立」、「第3章 太平洋画会の創立と展開」、「第4章 水彩画の時代」、「第5章 日本近代彫刻と太平洋画会」の5部からなり、資料を含め250点余が出品されていた。(会期、8月24日まで。以後、府中市美術館、長野県信濃美術館、岡山県立美術館を巡回。)

第2回大地の芸術祭

2003年07月

越後妻有アートトリエンナーレ2003開催 新潟県十日町市を中心とする6市町村で、7月20日より同展が開催された。今回は、152人の作家が選出され、公募の5人を加えた157人が出品した。「人間は自然に内包される」という基本理念のもと、地域と自然と人間の調和を目指した作品が数多く出品された。(会期、9月7日まで。)

新潟県立万代島美術館開館

2003年07月

7月12日、新潟県新潟市に同美術館が開館した。信濃川河口に建設された31階建ての複合ビル「万代島ビル」の5階に、展示室1,400平方メートルの施設として設けられた。新潟県立近代美術館(長岡市)の分館として、収蔵品を共有しながら、おもに1945年以降の作品を企画展示していくことになった。開館記念展は、国内作家11人の作品によって構成された「絵画の現在」が開催された。(会期、8月17日まで。)

人間国宝指定

2003年06月

文化審議会(高階秀爾会長)は6月20日、10人を重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定するように遠山敦子文部科学大臣に答申した。「工芸技術の部」では、無名異焼の五代伊藤赤水(61、本名伊藤窯一)、献上博多織の小川規三郎(66)、木工芸の村山明(59)、竹工芸の五代早川尚古斎(71、本名早川修平)が選ばれた。これにより、現在の人間国宝は、116人となった。

第33回中原悌二郎賞受賞者決定

2003年06月

彫刻家中原悌二郎を記念した同賞(北海道旭川市主催)の受賞者に、舟越桂(52)「水の山」が決定した。また優秀賞には、青木野枝(44)「玉鋼-Ⅲ」、多和圭三(51)「沼」が選ばれた。授賞式は、10月4日に同市内で行なわれた。

「鎌倉-禅の源流」展開催

2003年06月

建長寺創建750年を記念して、同寺をはじめ鎌倉を中心とした禅宗文化を紹介する展覧会が、6月3日より東京国立博物館で開催された。内容は、「第一章 鎌倉武士と禅」、「第二章 中国との往来」、「第三章 鎌倉ゆかりの絵画」、「第四章 中国風文化の隆盛」の4部からなり、茶道、能、生花などの芸術に洗練されていった京都の禅文化とは異なり、禅宗の源流の地である鎌倉の寺院内で継承されてきた文化財150件余が展覧された。(会期、7月13日まで。)

「地平線の夢-昭和10年代の幻想絵画」

2003年06月

地平線をキーワードとして、時代の閉塞感を背景に理想郷への憧憬を表現した作品によって構成された展覧会が、6月3日より東京国立近代美術館で開催された。内容は、「第1章 物語る絵画」、「第2章 古代への憧憬」、「第3章 大陸の蜃気楼」、「第4章 画学生たちの心象風景」の4部からなり、79点が出品され、これまで同時代の「幻想絵画」をシュルレアリスムの影響のみで語ろうとしていたことに対して、異なった切り口をみせ、新鮮な印象をあたえた展示となった。(会期、7月21日まで。)

春の褒章受章者

2003年04月

政府は春の褒章の受章者810人を4月28日付けで発表した。美術関係の紫綬褒章受章者は、絵本作家佐野洋子(64)、版画家野田哲也(63)、漆芸作家山口松太(63)。

史跡名勝の指定と登録有形文化財

2003年05月

文化審議会(高階秀爾会長)は、5月16日、12件の史跡、名勝の指定と、「十和田ホテル本館」(秋田県小坂町)など148件の建造物を登録有形文化財とするよう、遠山敦子文部科学大臣に答申した。

第40回記念朝日陶芸展開催

2003年04月

陶芸の公募展である同展覧会が、4月19日より目黒区美術館で開催された。659点の応募から入賞10点と入選99点が選ばれ、グランプリには泉田之也(36)「溝」、40回記念賞には金正逸(37)「かなたへと向かっていくかたち-Ⅱ」が選ばれた。(会期、6月15日まで。以後、陶芸メッセ・益子を巡回。)

第22回土門拳賞受賞者決定

2003年04月

昨年一年間に作品を発表したプロ、アマを問わない写真家を対象とする同賞(毎日新聞社主催)の第22回の受賞者に、『写真記録パレスチナ』(日本図書センター)を出版した広河隆一(60)が決定した。同賞受賞作品展が、銀座ニコンサロンで4月28日から5月17日まで開催された。

第28回木村伊兵衛賞受賞者決定

2003年04月

故木村伊兵衛の業績を記念して朝日新聞社が、昭和50年に創設した同賞は、オノデラユキ写真集『カメラキメラ』(水声社)、佐内正史写真集『MAP』(佐内正史事務所)の2氏に決定した。授賞式は、4月17日に行い、受賞作品展を4月15日よりミノルタフォトスペース新宿で開催した。

建造物の重要文化財指定の答申

2003年04月

文化審議会(高階秀爾会長)は、3月18日、「東京駅丸ノ内本屋」(東京都千代田区)など8件の建造物を重要文化財に指定するように遠山敦子文部科学大臣に答申した。これにより、建造物の重要文化財は、2,238件・3,806棟(国宝を含む)となった。

「空海と高野山」展開催

2003年04月

弘法大師空海が、入唐留学して1,200年を記念して、金剛峯寺をはじめ高野山内の諸寺の文化財を展示する展覧会が、京都国立博物館で4月15日より開催された。内容は、「第一章 空海と高野山の歴史」、「第二章 空海の思想と密教のかたち」、「第三章 信仰の重なりとその美術」、「第四章 山の正倉院」、「第五章 近世の高野山」の5部から構成されていた。出品されたのは国宝21件、重要文化財103件を中心とする160件であり、真言密教の霊場高野山の古代から近世美術までの全容を紹介する機会となった。(会期は、5月25日まで、以後愛知県美術館、東京国立博物館、和歌山県立博物館を巡回。)

青木繁と近代日本のロマンティシズム展開催

2003年03月

青木繁の芸術を今日的な視点から回顧しようとした展覧会が、3月25日より東京国立近代美術館で開催された。内容は、「Ⅰ.神話的渾沌から」、「Ⅱ.海のフォークロア」、「Ⅲ.生命礼賛」、「Ⅳ.恋愛あるいは永遠の女性」、「Ⅴ.古代の発見」、「Ⅵ.望郷あるいは晩帰」の6章からなり、青木繁の芸術が投げかけた問題を共有するかとおもわれる、万鉄五郎、村上華岳など近代日本の作家19人の作品もあわせて展示され、近代日本の底流を問い直そうとする意欲的な試みとなった。(会期、5月11日まで。以後、石橋財団石橋美術館に巡回。)

日本芸術院賞受賞者決定

2003年03月

日本芸術院(犬丸直院長)は、3月28日、芸術の分野で顕著な功績のあった人に贈る平成14年度の日本芸術院賞受賞者を決定した。恩賜賞・日本芸術院賞の第1部(美術)受賞者には、日本画家岩倉寿(66)(日展出品作「南の窓」に対して)、洋画家塗師祥一郎(70)(日展出品作「春を待つ山間」に対して)、彫刻家澄川喜一(71)(新制作展出品作「そりのあるかたち2002」に対して)、工芸家大角勲(62)(日展出品作「天地守道(生)」に対して)、書家井茂圭洞(66)(日展出品作「清流」に対して)、建築家栗生明(55)(平等院宝物館の建築設計に対して)が選ばれた。授賞式は、6月2日に東京・上野の日本芸術院会館で行なわれた。

第10回日本文化芸術振興賞受賞者決定

2003年03月

日本の伝統文化や現代芸術の分野での優秀な人材の顕彰と育成を目的にした同賞(財団法人日本文化芸術財団主催)の第10回の受賞者が決定した。同賞の日本現代芸術振興賞には、荒川修作(67)とマドリン・ギンズ(62)、奨励賞には和紙デザイナー堀木エリ子(41)が選ばれた。3月24日、授賞式が元赤坂の明治記念館で行なわれた。

「西本願寺」展開催

2003年03月

浄土真宗の宗祖親鸞の木造を安置した西本願寺御影堂の修復工事事業を記念した展覧会が、3月25日より東京国立博物館で開催された。内容は、「一 飛雲閣と諸殿の障壁画」、「二 親鸞聖人の肖像と筆跡」、「三 親鸞聖人の生涯と信仰」、「四 本願寺の草創と歴史」、「五 東国の真宗文化」、「六 名筆と唐物」、「七 本願寺本三十六人家集」、「八 慕帰絵」、「九 御影堂の修復」の9部からなり、国宝「親鸞聖人影像(鏡御影)」、「本願寺本三十六人家集」を含む、同寺所蔵の文化財120件余を、一同に東京において紹介する初めての機会となった。(会期、5月5日まで。)

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