向井久万

没年月日:1987/01/20
分野:, (日)

 創画会会員の日本画家向井久万は、1月20日午前2時47分、肺気腫のため東京都文京区の日本医大付属病院で死去した。享年78。明治41(1908)年12月14日大阪府泉佐野市に生まれる。大正15年大阪府立岸和田中学校卒業後、京都高等工芸学校図案科に学び、昭和4年卒業する。同年丸紅に勤務し、9年の退勤まで図案を担当した。11年西山翠嶂に入門、画塾青甲社に学ぶ。14年第3回新文展に舞妓を描いた「妓筵」が初入選し、翌15年の毎日新聞社主催紀元2600年奉祝日本画展で「新春」が佳作となる。続いて、16年長男の誕生を描いた「男児生る」が第4回新文展で特選を受賞、18年同第6回「紙漉き」も再び特選となった。戦後23年、新しい日本画の創造を目指して結成された創造美術に参加、創立会員となり、24年「娘達」などを出品する。26年創造美術が新制作派協会と合流して新制作協会日本画部となって以後は同会に出品する。この頃、26年「立像」、30年「堕ちる」など裸婦にとり組む。49年新制作協会日本画部が同協会を離脱し創画会を結成して以後、会員として同会に出品した。近年は、48年「如意輪観音」、54年第6回創画展「星宿」などのほか、「普賢と文殊」「十二天」「准胝仏母」など、古典に学んだ明快な描線による格調高い仏画に、多くの秀作を生んだ。

出 典:『日本美術年鑑』昭和62・63年版(327頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2019年06月06日 (更新履歴)
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