井手則雄

没年月日:1986/01/03
分野:, (彫)

 元宮城教育大学教授の彫刻家、詩人、井手則雄は、制作と静養のために滞在中であった福島県双葉郡富岡町小浜の小浜海岸で不慮の事故のため1月3日午後2時ころ死去した。享年69。大正5(1916)年8月25日、長崎県北松浦郡に生まれる。則雄とも号す。昭和9年東京開成中学校を卒業し、同年東京美術学校彫刻科塑造部に入学。14年同校を卒業して同研究科に進学する。16年同科を修了して同校セメント美術研究室助手となる。この間、同12年第24回二科展に「窄き門」で初入選。翌13年より構造社展に出品し、14年第12回同展に「亡友Wへの供奉」を出品して研究賞受賞、翌年も同賞を受賞して会友に推され、16年にも研究賞を受賞する。17年美術文化協会に参加。戦後は21年日本美術会の創立に参加。22年には前衛美術会の創立に参加する。27年、戦時中海軍兵として綴った詩集『葦を焚く夜』を出版。34年より鉄彫刻の制作を始める。48年より56年まで宮城教育大学美術科教授をつとめ、美術教育にたずさわる一方、制作、評論、詩作と多岐にわたって活動する。著書に『美術のみかた』(昭和35年 酒井書店)、『西洋の美術』(38年 筑摩書房)、『現代彫刻入門』(44年 造形社)、詩集『終らないもの』(45年 昭森社)などがある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和62・63年版(314頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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