富田温一郎

没年月日:1954/07/15
分野:, (洋)

日展審査員、白日会々員富田温一郎は、7月15日東京都台東区の自宅で胃癌のため逝去した。享年67歳。明治20年10月21日石川県金沢市に生れ、44年3月東京美術学校西洋画科を卒業した。大正3年第8回文展に「大学校庭の初夏」がはじめて入選して以来、文、帝展に出品し、9年第2回帝展の「母の肖像」、昭和3年第9回帝展の「子供とその母」は特選となつた。大正13年中沢弘光などと白日会を結成し、終始この会のためつくした。また戦後日展審査員を数回つとめた。前記のほか、主な作品には「河口」(大正11年平和記念東京博覧会2等賞)、「業」(第3回帯展)、「静物を配せる裸婦」(第10回帝展)、「八月の椽」(第15回白日会展)、「炉辺」(第3回日展)などがある。その作風は、極めて穏和な外光派風であつた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和30年版(180頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「富田温一郎」『日本美術年鑑』昭和30年版(180頁)
例)「富田温一郎 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8906.html(閲覧日 2024-12-04)

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