高井研一郎

没年月日:2016/11/14
分野:, (漫)
読み:たかいけんいちろう、 Takai, Ken’ichiro*

 漫画家の高井研一郎は11月14日、東京都内で肺炎のため死去した。享年79。
 1937(昭和12)年7月18日、長崎県佐世保市生まれ。幼少期を上海で過ごす。高校時代『漫画少年』への投稿漫画で、赤塚不二夫、石ノ森章太郎と知り合う。20歳のとき、手塚治虫の薦めで漫画家を目指し上京。56年「リコちゃん」(『少女』)でデビュー。手塚治虫赤塚不二夫のアシスタントを務める。とくに60年代の赤塚の仕事への貢献度はたかく、キャラクターの造形化をはじめ、下書き線のきれいなことは評判だった。86年林律雄原作で「総務部総務課山口六平太」(『ビッグコミック』)の連載を開始、人気を獲得。大手自動車会社で繰り広げられるサラリーマンもので、主人公の山口は社内の様々な問題を飄々とこなしていく。彼の特技は高井の趣味である手品のようで、口にくわえた吸いかけの煙草を舌でくるっと口のなかへ巻き取る。サラリーマンの応援歌ともいわれた同作は、単行本で80巻(731話)に及んだ。また武田鉄矢原作で「プロゴルファー織部金次郎」(『ビッグコミックスペリオール』)は、17年間勝ちがないゴルファーの悲哀を、中原まこと原作で「ソーギ屋ケンちゃん」では、継ぐはずではなかった家業をもり立てていく男を描いた。映画「男はつらいよ」の漫画版を林律雄の脚色で描き、桂三枝原作「桂三枝の上方落語へいらっしゃ~い」(『コミックヨシモト』)や「百年食堂」(少年画報社)など様々なジャンルを手掛けた。

出 典:『日本美術年鑑』平成29年版(561-562頁)
登録日:2019年10月17日
更新日:2019年10月17日 (更新履歴)
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