武石弘三郎

没年月日:1963/05/11
分野:, (彫)

 わが明治彫塑界以来の長老だった武石弘三郎は5月11日午後4時58分老衰のため、鎌倉市の自宅で逝去した。享年85才。明治11年7月新潟県に生まれ、明治34年、わが洋風彫塑界の先覚、長沼守敬の愛弟子として東京美術学校塑造科最初の卒業生となった。間もなくベルギーに渡り、8年間滞留研究を続け、その間ブリュセル国立美術学校で優等生にあげられた。また当時のベルギーの世界的な巨匠コンスタンタン・ムニエを比較的早く紹介した。明治42年帰国、青壮年期は文展、帝展に出品したが、殊に戦後は全く発表がなく、殆んど穏棲の老後生活だった。大理石彫刻も早くから手がけ、代表作には、秩父宮登山姿や西園寺公、北白川宮、森鴎外、川端玉章らの胸像がある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和39年版(130頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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