中野桂樹

没年月日:1965/02/06
分野:, (彫)

 彫刻家、日展会員、太平洋美術会・日本陶彫会会員中野桂樹は、2月6日午後5時、脳卒中のため東京都北区の自宅で逝去した。享年73才。明治26年1月27日青森県西津軽郡に生れた。本名健作。少年時代から弘前の彫刻家、早坂寿雲に木彫の手ほどきをうけ、大正7年上京して太平洋画会研究所に入り藤井浩祐に塑造を学び、また東京美術学校彫刻別科の朝倉文夫教授の教室に籍をおき彫塑修業の本格的基礎を沢田晴広らとともに研修し、同10年卒業した。大正7年第12回文展に初入選してより、文・帝展に入選すること12回、その間、昭和4年第10回帝展「慈眼」、第11回帝展「瑞應」、第12回帝展「浄薫」で連続3回特選をかち得、昭和6年以来無鑑査となり、大正12年東台彫塑展には東日大毎賞をうけ、戦後の日展では、出品作「鹿」(昭和24年)が政府買上げとなり、同29年審査員をつとめるなど、終始官展系の木彫耆宿作家として重きをなした。一方、東京美術学校卒業後、内藤伸に師事した縁で昭和6年日本木彫会の創立に参劃して以来同36年2月同会解散に至るまでその中核的存在として活躍し、伝統木彫の新解釈による雅致に富んだ独自の作風をうちたてた。昭和15年には太平洋美術学校教授として北支那五省及び満州、朝鮮など7ヶ月にわたる東洋美術美術見学の旅行をなし、その後の仕事に大きな糧となった。

出 典:『日本美術年鑑』昭和41年版(108頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2019年06月06日 (更新履歴)
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