大熊喜邦
工学博士、経済学博士、日本芸術院会員大熊喜邦は、2月25日老衰のため千代田区の自宅に於て没した。享年74歳。明治10年1月13日東京に生れ、第一高等学校を経て同36年東京帝国大学工科大学建築科を卒業した。同40年大蔵省臨時建築部技師、大正7年臨時議院建築局設計課長、昭和2年大蔵省営繕管財局の初代工務部長となり、国会議事堂の建築を指揮し、これを完成、同12年退官した。そのほか、文部省、人事院などの官庁建築を設計した。この間、昭和6年から7年にわたり建築学会会長をつとめた。同12年錦鶏間祗候を仰付けられ、同16年帝国芸術院会員となつた。そのほか史蹟名勝天然記念物調査委員、重要美術品等調査会委員などのほか諸種の委員会の委員であつた。最近は、文化財専門審議会第二分科会長兼史跡部会委員であつた。昭和18年「東海道宿駅と其本陣の研究」なる著作で経済学博士の学位を受けている。主な著書に「世界之議事堂」「泥絵と大名屋敷」「古鐔図録」などがある。
出 典:『日本美術年鑑』昭和28年版(137頁)登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)
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例)「大熊喜邦」『日本美術年鑑』昭和28年版(137頁)
例)「大熊喜邦 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8799.html(閲覧日 2024-10-10)
例)「大熊喜邦」『日本美術年鑑』昭和28年版(137頁)
例)「大熊喜邦 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8799.html(閲覧日 2024-10-10)
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- ■美術界年史(彙報)
- 1937年01月 万国博覧会場計画委員会
- 1950年12月 文化財保護委員会専門委員決定
- 1938年12月 紐育桑港万国博覧会参加
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