加藤英舟

没年月日:1939/02/15
分野:, (日)

西村五雲と共に竹内栖鳳門下の先輩として知られた加藤英舟は2月15日逝去した。本名栄之助、明治6年名古屋に生る。初め名古屋の奥村石蘭に学び、同23年京都府立画学校に入学、幸野楳嶺の薫陶を受けたが、楳嶺没するに及び岸竹堂に師事し更に竹堂の没後竹内栖鳳の門に入つた。花鳥動物を得意とし、その画風は質朴温雅、伝統的技巧を守り、小品の花鳥画に佳作を遺した。文展第6回出品の「かすみ網」で褒賞を受け、昭和3年帝展委員に推薦された。主なる作品には、文展第2回出品の「野狐の図」、同第4回「秋晴の図」、同第6回「かすみ網」、同第9回「大羽打」、帝展第2回「小さき夢のさまざま」、同7回「花の市」、同8回「秋の園」、同第10回「湖辺の秋」、同第12回「巨椋早涼」、同第14回「秋の脊戸」等が挙げられる外、京都東本願寺黒書院の障壁画を揮亳をしてをり、又大正11年、皇后陛下の関西行啓に際しては川崎家よりの献上画を謹作した。

出 典:『日本美術年鑑』昭和15年版(118-119頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「加藤英舟」『日本美術年鑑』昭和15年版(118-119頁)
例)「加藤英舟 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8475.html(閲覧日 2024-04-20)

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