勅使河原蒼風

没年月日:1979/09/05
分野:, (彫)

 草月流家元で、彫刻、舞台美術なども手がけた勅使河原蒼風は、9月5日心不全のため東京新宿区の東京女子医大日本心臓血圧研究所で死去した。享年78。本名鉀一。1900(明治33)年12月12日大阪に生まれ、東京で市ヶ谷小学校を卒業する。幼時から父のもとでいけ花の修行を始めたが、27年独立して草月流(53年財団法人草月会発足し理事長に就任、70年辞任)を創始し、いけ花の近代化につとめる。33年第1回の個展を開催(神田如水会館)、いけ花の他、油絵、日本画、書も出品する。一方、はやくから彫刻にも手がけ、ことに戦後、石、鉄、巨木などを素材に前衛的な表現を追求するオブジェで注目される。46年二科会会員(工芸部)となる。53年東京国立近代美術館主催「抽象と幻想展」に「群れ」を出品、55年パリにおける第1回個展(バガテル宮殿)、56年東京高島屋で個展を開催する。59年ニューヨークのマーサ・ジャックソン画廊、パリのスタドラー画廊、バルセロナのガスパール画廊で個展を開催、60年ヴェニス、パラッ・グラッシーの「芸術と自然展」に出品。以後も意欲的に海外での制作発表を行い、61年パリのスタドラー画廊で個展、62年パリ、プティ・パレにおける「文人画展」に彫刻を出品、63年パリ、グラン・パレでの「世界現代芸術巨匠展」に出品、64年ニューヨーク、リンカーン・センターで個展、65年ベルリン芸術祭参加の個展、イスラエル博物館に彫刻を出品。67年モントリオール万国博覧会の芸術部門に彫刻出品、第2回ジャパン・アート・フェスティバル(ヒューストン、ダラス)に彫刻を出品する。また、国内では、63年東京高島屋で個展、66年創流40周年を記念して東京高島屋で大個展、67年京都国立近代美術館主催で「勅使河原蒼風の彫刻」展を開催し、62点を出品する。この間、60年と61年にフランス政府から芸術文学勲章、レジョン・ド・ヌール勲章を受章。61年には第12回芸術選奨を受ける。著書に「蒼風随筆」(37年)「私の12ヶ月」(55年)「蒼風の花」など。

出 典:『日本美術年鑑』昭和55年版(290-291頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
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