岩倉壽

没年月日:2018/10/11
分野:, (日)
読み:いわくらひさし

 日本画家で日本芸術院会員、日展顧問、京都市立芸術大学名誉教授の岩倉壽は10月11日、敗血症性ショックのため死去した。享年82。
 1936(昭和11)年6月30日、香川県三豊郡山本町(現、三豊市山本町)に生まれる。旧姓門脇壽。55年京都市立美術大学(現、京都市立芸術大学)美術学部日本画科に進み、在学中の58年、第1回新日展に「芭蕉」が初入選する。59年同大学美術学部日本画科を卒業。同年晨鳥社に入塾して山口華楊に師事。61年京都市立美術大学美術学部日本画科専攻科修了。63年京都市立美術大学日本画科助手となる。同年の第15回京展で「里」が京都市長賞を受賞、以後71年まで同展に出品を続ける。この間、70年に京都市立芸術大学の講師となる。72年第4回改組日展で「柳図」、76年第8回改組日展で「山里」が特選を受賞。この間、73年にフレスコ壁画の日本画材による摸写研究のためイタリアへ出張、トンマーゾ・ダ・モデナの「聖オルソラ物語」連作(トレヴィーゾ市立美術館蔵)等を摸写。75年に京都市立芸術大学助教授となる。77年京都市芸術新人賞を受賞。82年日展会員となり、88年第20回改組日展で「沼」により日展会員賞、1990(平成2)年第22回改組日展では「晩夏」が内閣総理大臣賞を受賞。この間、87年に京都市立芸術大学教授となる。96年第9回京都美術文化賞、98年京都府文化賞功労賞を受賞。2002年に京都市立芸術大学を定年退官し、同大学名誉教授となる。03年「南の窓」(第34回改組日展出品)により日本芸術院賞受賞。同年日展理事に就任。04年京都日本画家協会理事長となる。同年京都市文化功労者として表彰。06年日本芸術院会員となる。07年日展常務理事に就任。17年京都府文化賞特別功労賞受賞。風景や花鳥を対象として、中間色を主とする微妙な色調で表現。微細な筆触により創出された画面は澄明な精神性を宿し、確固たる存在感を放つ。京都画壇日本画秀作展には85年第1回展より毎年招待出品。他に79、83年昭和世代日本画展、97、98、01年日本秀作美術展出品。個展としては09年高島屋美術部創設百年記念「岩倉壽展」、10年笠岡市立竹喬美術館「岩倉壽」、11年京都・ギャラリー鉄斎堂「岩倉壽・エスキース展」、15年京都府立堂本印象美術館「京都現代作家展Vol.5 岩倉壽 エスキースと日本画」が開催されている。また11年には笠岡市立竹喬美術館館長の上薗四郎の監修により作品集が刊行された。

出 典:『日本美術年鑑』令和元年版(524頁)
登録日:2022年08月16日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「岩倉壽」『日本美術年鑑』令和元年版(524頁)
例)「岩倉壽 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/995821.html(閲覧日 2024-05-21)

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