内藤四郎

没年月日:1988/01/12
分野:, (工,彫金)

重要無形文化財保持者(人間国宝)の彫金家内藤四郎は、1月12日午後6時30分、心不全のため浦和市の自宅で死去した。享年80。明治40(1907)年3月14日東京に生まれる。東京府立工芸学校で金属工芸を学んだのち、東京美術学校金工科に入学。清水亀蔵、海野清に師事して、昭和6(1931)年同校を卒業する。この間、昭和4年第10回帝展に「銀製草花文打出小箱」で初入選。同9年東京美術学校研究科を修了する。同11年文展鑑査展に「柳波文平脱小箱」を出品して特選となる。また、同年より国画会展工芸部にも出品し、同14年同会同人に推薦される。のち同会を退き新匠会に参加して会員となる。26年新匠会を退会して翌27年生活工芸集団を設立。36年より日本工芸会会員として日本伝統工芸展に出品する。一方、後進の育成にもつとめ、昭和16年より国立工芸技術講習所に勤務、24年より東京美術学校助教授となり、35年より49年まで東京芸術大学で教授としてデザイン基礎理論を講じた。蹴彫、平脱を得意とし、線条文様をいかした小箱を多く制作し、53年重要無形文化財保持者に認定された。

出 典:『日本美術年鑑』平成元年版(251頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「内藤四郎」『日本美術年鑑』平成元年版(251頁)
例)「内藤四郎 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9841.html(閲覧日 2024-04-26)

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