松野一夫

没年月日:1973/07/17
分野:, , (挿絵,洋)

雑誌『新青年』の表紙絵などで知られていた挿絵画家の松野一夫は、7月17日午後7時半、心筋こうそくのため東京文京区の自宅で死去した。享年77歳。松野一夫は本名一男、明治28年(1895)10月1日、福岡県小倉市(現・北九州市)に生まれ、小倉中学校を中退して上京、東京の中学校(校名不詳)を卒業。大正10年(1921)、第3回帝展に油彩画「ときちゃん」が初入選した。そのころから雑誌『新青年』(大正9年1月創刊)の表紙を描きはじめ、戦後廃刊になるまで同誌の表紙絵を全部描いている。その間、昭和6年(1931)9月から約1年間フランスに滞在しパリにあってグラン・ショミエールに通い絵画を勉強、帰国後は雑誌『少年倶楽部』の表紙絵、また昭和12~15年には『新女苑』の名作絵物語の挿絵などを描いている。そのほか、朝日、読売、東京、日経などの各新聞の挿絵でも活躍した。

出　典：『日本美術年鑑』昭和49･50年版(247頁)
登録日：2014年04月14日
更新日：2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例）「松野一夫」『日本美術年鑑』昭和49･50年版(247頁)
例）「松野一夫　日本美術年鑑所載物故者記事」（東京文化財研究所）https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9457.html（閲覧日 2024-04-25）
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