河合弥八

没年月日:1960/07/21
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文化財保護委員会委員長河合弥八は、かねて胆のう炎のため東京医科歯科大学附属病院に入院中閉塞性黄疸を併発し、7月21日逝去した。明治10年静岡県に生まれ、同37年東京帝国大学法科大学政治学科を卒業後、文部省に入り、のち佐賀県内務部学務課長、貴族院書記官、法制局参事官、貴族院書記官長等を経て、内大臣秘書官長、更に侍従次長、皇后太夫、帝室会計審査局長等を歴任した。昭和13年には勅選により貴族院議員に任ぜられ、同22年には静岡地区より参議院議員に選ばれ、同28年には参議院議長となった。政界引退後、同31年文化財保護委員会委員長となり、欧州に於ける日本古美術展、国立劇場建設準備等に手腕をふるった。政府はその逝去に当り、その生前の功を讃えて、従二位に叙し、併せて勲1等旭日桐花大綬章を贈り、天皇陛下より勅使の差遣があった。

出 典:『日本美術年鑑』昭和36年版(135頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「河合弥八」『日本美術年鑑』昭和36年版(135頁)
例)「河合弥八 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9251.html(閲覧日 2024-04-25)
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