金原省吾

没年月日:1958/08/02
分野:, (学)

文学博士金原省吾は、8月2日脳出血のため武蔵野市の自宅で逝去Lた。享年68歳。明治21年9月1日長野県諏訪郡の河西家に生れた。同43年長野県師範学校を卒業し、45年9月長野県北安曇郡の金原家の婿養子となつた。この年10月上京して翌大正2年早稲田大学予科に入学した。大正6年早稲田大学文学部哲学科を卒業、更に二カ年研究科に在籍して東洋美学及東洋美術史の研究を深め、その後は日本橋区第二実業補導学校、また日本美術学校講師をつとめていた。この頃から著述生活に入り大正13年「支那上代画論研究」「東洋画論」などを発行している。昭和4年帝国美術学校教授並びに教務主任となり、16年から18年迄、年1回約1カ月、満州国立建国大学教授として渡満している。24年新潟大学教授となり、30年文学博士の学位をうけた。更に31年東横女子短大講師、東京学芸大学講師を兼ね、武蔵野美術学校にも関係していた。東洋美術に関する著書多く、「支那上代画論研究」(大正13年岩波書店)、「東洋画概論」(大正13年古今書院)、「絵画に於ける線の研究」(昭和2年古今書廃)、「東洋美論」(昭和4年春秋杜)、「東洋美術論叢」(昭和9年古今書院)、「表現の問題」(昭和12年古今書院)、「支那絵画史」(昭和13年古今書院)、「日本美術論」(昭和14年河出書房)、「日本芸術の課題」(昭和15年河出書房)、「東洋美術論」(昭和17年講談杜)など50余冊に及んでいる。

出 典:『日本美術年鑑』昭和34年版(152頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「金原省吾」『日本美術年鑑』昭和34年版(152頁)
例)「金原省吾 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8954.html(閲覧日 2024-12-02)

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