赤根和生

没年月日:1997/05/26
分野:, (評)
読み:あかねかずお

 美術評論家で、元大阪芸術大学教授の赤根和生は、下咽頭ガンのため5月26日午前6時20分、神戸市灘区の六甲病院で死去した。享年72。大正13(1924)年6月8日、秋田県秋田市に生まれ、昭和23(1948)年東京外国語大学イタリア語学科を卒業後、オランダ国立美術史研究所に留学した。帰国後、同45年の大阪万国博覧会では、現代美術部門の企画を担当し、同47年にはドイツ、カッセル市におかるドクメンタ・5で、日本代表コミッショナーをつとめた。また、国立国際美術館運営委員、兵庫県立近代美術館審美委員、神戸須磨離宮公園野外彫刻展選考委員などを歴任した。美術研究の面では、モンドリアン研究に専念し、日本で初めての本格的な評伝「ピート・モンドリアンーその人と芸術」(美術出版社、1971年)をはじめ、訳編「自然から抽象へ モンドリアン論集」(モンドリアン著、美術出版社、1975年)、訳「抽象への意志 モンドリアンとデ・ステイル」(ハンス・ルードヴィッヒ・ヤッフェ著、朝日出版社、1984年)を残し、その研究は国際的にも評価された。

出 典:『日本美術年鑑』平成10年版(395頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「赤根和生」『日本美術年鑑』平成10年版(395頁)
例)「赤根和生 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10723.html(閲覧日 2024-04-27)

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