立花重雄

没年月日:1995/06/04
分野:, (洋)
読み:たちばなしげお

 日展会員の洋画家立花重雄は、6月4日午前6時、肝不全のため福岡県田川市の病院で死去した。享年75。大正9(1920)年1月18日、福岡県飯塚市に生まれ、中央美術学園で学んだ。昭和39(1964)年の第7回日展に家々の屋根が折り重なるようにつづく光景を荒い筆致と豊かなマチエールで描いた「家並」を出品、特選となり、翌年の第8回展では、無鑑査で「家並」を出品した。同58年の第15回展に「古都」を、同60年の第17回展に「裏町」をそれぞれ委嘱出品した。同62年の第19回展では会員として、「裏町」を出品、独特の厚塗りのマチエールがさらに深まっていった。平成7年の第27回日展に重厚なマチエールによる暗い海面に浮かぶ一隻の白い舟が印象的な「高島」が遺作として出品された。

出 典:『日本美術年鑑』平成8年版(321頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「立花重雄」『日本美術年鑑』平成8年版(321頁)
例)「立花重雄 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10633.html(閲覧日 2024-03-28)
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