佐藤亜土

没年月日:1995/01/01
分野:, (洋)
読み:さとうあど

 洋画家の佐藤亜土は、1月1日午後0時37分、心不全のため東京都港区の病院で死去した。享年58。昭和11(1936)年神奈川県横浜市に、画家佐藤敬、声楽家美子の長男として生まれ、同35年に慶応大学文学部美学美術史科を卒業。同37年に渡仏、以来パリで創作活動をつづけた。国内では、村松画廊、ギャルリーワタリ等で個展をかさね、同59年開催の吉井画廊の個展では、九州の装飾古墳の文様から触発されたシリーズ「古墳時代」をさらに展開し、土俗的な形態をモチーフに、明快な色彩と曲線による抽象絵画を発表した。また、同年にはグランパレ美術館、東京都美術館で開催された第10回日仏現代美術展においてフィガロ賞第一席を受賞。ほかに、写真家篠山紀信、作家の石川淳とともに版画集『巴里』を制作した。

出 典:『日本美術年鑑』平成8年版(308頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月25日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「佐藤亜土」『日本美術年鑑』平成8年版(308頁)
例)「佐藤亜土 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10619.html(閲覧日 2024-04-25)
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