立石春美

没年月日:1994/04/27
分野:, (日)

日展参与の日本画家立石春美は、4月27日脳こうそくのため静岡県熱海市の病院で死去した。享年85。明治41(1908)年5月16日佐賀県に生まれる。本名春美。昭和2年上京し、翌年から朗峯画塾に入り伊東深水に師事する。同6年第12回帝展に「淑女」で初入選し、以後、帝展、新文展に出品した。戦後は日展を中心に制作発表を行い、同21年の第1回日展に「年寄」で特選を受け、同26年の第7回日展では「山荘の朝」で特選、朝倉賞を受賞した。同39年日展会員に推挙され、のち評議員、参与をつとめた。師深水に連なる美人画、人物画を得意としたが、簡略化した構図に独自の領域を築いた。また、昭和31年には、がんの権威中山恒明医博の依頼により、華岡青洲を題材に「麻睡実験する図」を制作した

出 典:『日本美術年鑑』平成7年版(347頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

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例)「立石春美」『日本美術年鑑』平成7年版(347頁)
例)「立石春美 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10579.html(閲覧日 2024-03-28)
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