執行正夫

没年月日:1992/12/05
分野:, (洋)
読み:しぎょうまさお

 モダンアート協会会員の洋画家執行正夫は、12月5日午前10時36分、肺がんのため東京都小平市の昭和病院で死去した。享年66。大正15(1926)年3月7日、静岡県浜松市に生まれる。文化学院美術科を卒業して昭和27(1952)年第2回モダンアート展に「母と子(1)」「母と子(2)」で初入選。以後同展に出品をつづけ、同30年第5回同展に「路上」「魚の歌」「枯葉」を出品して協会賞を受賞。同32年同会会友、同34年同会会員となった。この間、同27年から30年まで読売アンデパンダン展に出品。また、同31年第1回シェル美術賞展で佳作賞受賞。同34年、35年の安井賞展に入選する。同39年から40年までフランスに留学し、パリ国立美術学校に入学してシャプラン・ミディ教室に学ぶ。帰国後もモダンアート展や個展を中心に制作を発表する一方、名春中央病院(名古屋)、恩田第二病院(松戸)、愛川町文化センター(神奈川)、シアトー本部(バンコク)等にモザイクで壁画、床絵等を制作している。多摩美術大学講師としてモザイク壁画を指導したほか、九州産業大学、武蔵野美術短期大学でも教鞭をとった。初期には具象画を描いたが、昭和30年代には抽象画へと転じ、幾何学的形態の色面、色点によって画面を構成する装飾的な画風へと展開した。

出 典:『日本美術年鑑』平成5年版(329頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月26日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「執行正夫」『日本美術年鑑』平成5年版(329頁)
例)「執行正夫 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10445.html(閲覧日 2024-03-29)

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