赤津實

没年月日:1990/03/27
分野:, (洋)

東京学芸大学名誉教授の洋画家赤津實は3月27日午後4時2分、急性腎不全のため神奈川県厚木市の厚木佐藤病院で死去した。享年80。明治42(1909)年11月23日東京に生まれる。昭和11(1936)年東京美術学校油画科卒業。その後、福井県立敦賀高等女学校、東京府立第十一中学校等の図画専科教員を歴任する。この間、同14年第3回新文展に「休日」で初入選する。戦後は、同21年第2回日展に「養護室」を出品して官展に復帰し、同23年8月、東京第一師範学校助教授、同26年3月、東京学芸大学助教授となった。同27年第11回創元展に「青衣少女」「黄色セーターの少女」「室内」を初出品して創元会賞を受賞し同会会員となり、同会委員もつとめた。また、光風展、一水展などにも一時出品したが、同34年諸団体を退いて無所属となった。以後は制作を続ける一方、美術教育に尽くし、同38年社団法人「日本美術教育連合」の設立発起人として同会会員となり、同39年文部省より中学校美術教科書検定調査審議会調査委員を委嘱される。同43年東京学芸大学教授となり、同48年定年退官後は、女子聖学院短大児童教育学科図画工作科教授として教鞭をとった。著書に『図画・略画基本ハンドブック』『図案手帖』などがある。

出 典:『日本美術年鑑』平成3年版(289頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「赤津實」『日本美術年鑑』平成3年版(289頁)
例)「赤津實 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10391.html(閲覧日 2024-03-29)
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