岸田勉

没年月日:1982/02/07
分野:, , (学,評)

 石橋美術館長、元九州芸術工科大学教授、国際美術評論家連盟会員の美術史家、美術評論家の岸田勉は、2月7日心不全のため福岡県久留米市の自宅で死去した。享年66。大正4(1915)年3月5日久留米市に生まれ、昭和14年九州帝国大学法文学部法科を卒業、同16年同学部文科を卒業する。福岡師範学校教授、佐賀大学教授、九州芸術工科大学教授を歴任し、同53年から石橋美術館館長に就任する。東洋美術史研究から出発し、「李公麟論考」(同30年)、「米元章論」「五代に於ける庶民画の性格とその意義」(同32年)、「田能村竹田の人間的性格」などの論文の他、同37年には文部省在外研究員として欧米に出張し、報告書「ボストン美術館蒐集の日本絵画調査報告」をまとめた。また、はやくから美術評論も手がけ、戦後間もない同20年11月に自ら発起人となり坂本繁二郎を委員長に西部美術協会を創立、翌年春には美術雑誌「西部美術」を創刊、積極的な評論活動を展開した。郷里出身の青木繁、坂本繁二郎をはじめ、日本近代作家研究でも知られ、著書『坂本繁二郎』(昭和49年)などがある。

出 典:『日本美術年鑑』昭和58年版(266頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2019年06月06日 (更新履歴)
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