高宮一栄

没年月日:1980/07/31
分野:, (洋)

日展会員の高宮一栄は、7月31日脳いっ血のため東京都港区の自宅で死去した。享年78。1902(明治35)年3月11日福岡県門司市に生まれ、福岡県立門司高等女学校を経て同高女研究科を20年卒業した。岡田三郎助に師事し、36年以来毎年帝展、文展、日展等に出品、37年第1回新文展出品の「水郷の午後」では特選となった。そのほか戦前の作品には2回文展「蓮の実」、3回文展「炉辺」、奉祝展「山のいでゆ」、同4回「西瓜畑の朝」などがある。文展は42年より無鑑査出品となり、日展では49年招待となった。官展のほか光風会にも出品し、44年岡田賞を受賞した。光風会評議員、女流画家協会々員。作品は薄ぬりの絵具で、南画風の自由な描法に特色があった。独身で独り暮しをしていた。

出 典:『日本美術年鑑』昭和56年版(258頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2023年09月13日 (更新履歴)

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「高宮一栄」『日本美術年鑑』昭和56年版(258頁)
例)「高宮一栄 日本美術年鑑所載物故者記事」(東京文化財研究所)https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/10168.html(閲覧日 2024-04-26)
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